第40回食品ヒット大賞/第35回新技術・食品開発賞贈呈式・祝賀会 開発力に希望の光

総合 ニュース 2022.02.21 12366号 01面

新井ゆたか農林水産省農林水産審議官

新井ゆたか農林水産省農林水産審議官

今野正義日本食糧新聞社会長CEO

今野正義日本食糧新聞社会長CEO

●業界発展の原動力

日本食糧新聞社は17日、東京都千代田区紀尾井町のホテルニューオータニ東京で「第40回食品ヒット大賞」「第35回新技術・食品開発賞」の贈呈式=写真=および祝賀会を行った。3年ぶりの選出となった食品ヒット大賞はアサヒビールの「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」が受賞。食品業界の先行きに明るい希望の光を投げ掛け、優秀ヒット賞23品、ロングセラー賞5品とともに表彰された。新技術・食品開発賞は新分野を開拓し、業界発展の原動力になった3品に授与された。=25日付に詳報(涌井実)

会場には受賞企業のほか、政界や食品・流通業界の関係者約300人が集まった。新型コロナウイルス感染症予防の観点から入場者数には制限を設けた。参加者やスタッフはマスクを着用し、ソーシャルディスタンスを確保しながら受賞企業の栄誉をたたえた。

表彰式では主催者を代表して今野正義日本食糧新聞社会長CEOがあいさつ。確かな技術力と先見性でマーケットに新風を吹き込んだ受賞企業の努力や挑戦に敬意を表した。続いて各賞の選考委員長から選考経過が報告され、受賞企業の代表者に表彰状が授与された。

来賓を代表して農林水産省農林水産審議官の新井ゆたか氏らも祝辞を述べた。

祝賀会では、「食品ヒット大賞」ならびに「新技術・食品開発賞」を受賞した計32商品のパネル展示・サンプル配布などが行われた。

◆来賓祝辞:新井ゆたか農林水産省農林水産審議官 食でイノベーション

人間はどこで何をしていても、食べなければ生きていけません。コロナ禍における外出制限で外食は減りましたが、その代わりに内食や家族との食事の機会は増えました。世界的な物流の混乱などさまざまな問題もありますが、加工食品業界全体としては追い風にあるのではないでしょうか。

本日ご受賞された企業の皆さまは食でイノベーションを起こし、私たちに食を楽しむ大きな活力を与えてくださいました。業界発展の礎を作っていらっしゃるのが、本日お集まりの食品メーカーの方々だと存じます。

コロナ禍において食品業界には二つの大きな課題があります。一つは原材料価格の高騰です。昨年末に公正取引推進のガイドラインを国としてまとめましたが、持続的な調達や取引を継続していくためにも、適正価格で商品を販売できる環境整備が必要です。もう一つはサステナビリティです。気候変動や環境負荷低減に企業としてどう向き合うか。取組みの結果を見える化するなどし、業界全体で取り組んでいくべき課題だと思います。

日本人が食べる楽しみを失わないためには、食品メーカーさまや流通事業者さまのお力が必要です。われわれも皆さまのお悩みや課題を解決するため尽力してまいります。

◆主催者あいさつ:今野正義日本食糧新聞社会長CEO 新しい風、市場けん引

「食品ヒット大賞」は1982年の制定以来、モニター企業や学識経験者、選考委員の皆さまに支えられ、今年で40回の節目を迎えました。この賞は食品産業分野で、明日への活力を生み出すような需要を喚起し、新しい価値を創造した商品、健康機能などを備えたマーケットの先頭を走る商品などを表彰するものです。商品開発はまさに食品素材の結晶であり、皆さま方の努力のたまものです。

本日、同賞を受賞された商品は、市場の成長をけん引する期待の逸品ばかりです。業界に新しい風を呼び込み、複雑な社会的課題を見事に克服した商品が数多く選出されました。消費者の購買意欲を刺激して、知的で価値ある感動を呼び起こす各社の力強い挑戦に心から敬意を表します。

「新技術・食品開発賞」は、時代の変化を先取りした価値創造力、他社ではまねができない独自性、先駆的技術力などを持った3品が受賞しました。コロナ禍で生活様式が一変する中、それぞれのジャンルで難題に立ち向かう力強い姿勢に敬意を表する次第です。

今年は両賞で計32品が受賞の栄誉に輝きました。皆さまの商品開発やマーケティングに注がれる熱い、たゆまぬ情熱をたたえ、心からお祝い申し上げます。

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら