希少な火山ドリアン登場 上品で爽やかな香り

農産加工 ニュース 2019.05.22 11879号 06面
香りのよい火山ドリアンをPRするPLY&POEM社

香りのよい火山ドリアンをPRするPLY&POEM社

果物の「キング」はドリアン、「クイーン」はマンゴスチン、「プリンセス」はマンゴーと称される。キングの「ドリアン」はタイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、フィリピン、カンボジア、ラオス、ミャンマーなどASEAN諸国、スリランカやハワイ、ドミニカ共和国、ジャマイカなどで栽培されており、野生種も含めると約300品種が存在するという。

品種によって収穫時期が異なり、においの強さや質も違う。においが強くなくて食べやすいといわれるのが5月に収穫の最盛期を迎える「モントーン」種。栽培量も多く、生鮮・冷凍流通する。

タイでは大手企業がドリアンの冷凍専用工場を設け、-60度Cで急速冷凍し、次に-25~30度Cの巨大な冷凍倉庫で保管し、海外に船便で輸出している。

海外の主要都市では百貨店やスーパー、果物屋などで生鮮・冷凍の両方、またはどちらかを取り扱っているのを目にする。特に消費をリードしているのが中国(中国人)で、華僑の多い国や地域ではドリアンは人気商材となっている。

日本では消費がなかなか伸びない印象があるドリアンだが、世界的に人気があるのはおいしいドリアンに出合った人が海外には多く、食する機会の少ない日本ではマイナスな情報が多いのが理由だろう。

FOODEX2019・タイパビリオンで、バンコクに拠点を持つPLY & POEM CO., LTDが希少なUncle T & Mブランドの「Volcano Durian火山ドリアン」を出品した。緻密(ちみつ)で滑らかな身質、ドリアンのイメージを払しょくする上品で爽やかな香りは日本初登場だ。

「火山ドリアン」の生産地はバンコクから約550km、車で8時間、飛行機で1.5時間のカンボジアとの国境に近いシーサケート県で、古代の火山地質が味に影響しているという。地域では2016年11月に「Sisaket Volcano Durian」として地理的表示GI制度を取得。(山田由紀子)

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