アサップ、「妙高フルーツほおずき」ブランド向上 地域雇用促進狙う
【新潟】雪氷防災、自然災害調査などコンサルタント事業を展開するアサップ(新潟県妙高市)は、2014年に食用ホオズキの水耕栽培をスタートした。露地・ハウスの両方で年々株数を増やし、新品種も取り入れ、生食はもとよりジャムなど加工商品も幅広くラインアップ。「MINNA DE HOZUKI」をキャッチコピーに、食用ホオズキの多彩な魅力を発信し、事業を軌道に乗せて地域雇用の促進につなげる計画だ。
ホオズキはナス科ホオズキ属の果実。ヨーロッパなど海外では食用として、特にデザート分野で利用されてきた。日本でも1990年代から栽培されているが、新規食材として注目されるようになったのはここ数年のこと。展示会や商談会に出品され認知が広がっている。品種によって粒の大きさ、色や香り、甘みと酸味が異なることに日本のトップシェフやパティシエが着目し、料理の皿の飾りとして用いたり、カットしてサラダに加えたりする。ケーキのトッピングに使うケースも増えている。
アサップはすでにジャム、サイダー、コンポート、ドライフルーツ、サングリアの素、プレミアムジュース、ソース、ようかん、もなかなどを商品化。11月6~8日に新潟市の朱鷺メッセで開催された「フードメッセinにいがた2019」で「妙高フルーツほおずき」ブランドをアピールした。今後は、レトルトカレーやアルコール飲料、乳製品などの発売を予定。香りを生かした化粧水や香料なども検討。路地栽培の株は天候不良のため、受粉遅れの果実はその緑色を生かしたピクルスに生まれ変わる予定。
妙高は豪雪地。耐雪型のハウス内では、成長が早く大粒になる品種を導入し現在2品種を栽培。需要増に合わせ、定植時期をずらすなど通年収穫・出荷の安定化を目指す。(山田由紀子)