胃心伝真=伝統食の未来

総合 コラム 2024.04.24 12748号 01面

 「僕らは新商品が100年売れ続けるか、どれだけ先に届く菓子かを開発段階で考える」--田中屋せんべい総本家六代目の田中裕介氏は、FABEX展の講演で強調した。創業安政六年の老舗ならではの発想だろう▼和菓子は伝統と職人の世界観が良い意味でブランドを作り、逆に若い人の敷居を高めた。結果、新しい洋菓子に行列はできるが、新しいせんべいには並ばない。田中氏は「同じことを繰り返すだけでは劣化につながる」と考え、和菓子の常識を少し自由にし、新商品を生み出す▼パソコンの父といわれる米国のアラ

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