業界NEWS:グローバルダイニング訴訟 都の時短命令は「違法」
新型コロナウイルスの感染対策で東京都が発出した営業時間短縮の命令は違法として、飲食店運営のグローバルダイニングが都に対して損害賠償を求めていた訴訟で5月16日、東京地裁は「時短命令は違法」とする判決を言い渡した。時短命令をめぐる裁判で、判決が出たのは今回が初めて。
●今後の命令発出にブレーキ
この裁判は、営業時間短縮の協力要請に応じず、夜間の営業を継続していたグローバルダイニングに対し、都が特別措置法に基づいて時短営業の命令を発出したことを受け、「時短命令の違法性」「命令は(夜間営業継続を公に情報発信していた)同社を狙い撃ちにした違法な目的があったか」「正当な理由なき命令発出に対する都知事の過失」などを争点に争われた。
判決では「(同社への)時短命令は特に必要であったと認められず違法」とした一方、同社を狙い撃ちにした違法性、都知事の過失までは認定せず、損害賠償の請求は棄却された。原告側の弁護団はこの判決を不服とし、即日控訴した。
倉持麟太郎弁護団長は本紙の取材に対し、「今回、裁判所は時短命令を出す法律上の要件について、『当該施設管理者に不利益処分を課してもやむを得ないといえる個別の事情があること』とした。つまり、専門家が一般論を振り回しているだけでは無意味で、命令対象となる店舗の個別事情を実際に確認しなければ(命令は)違法になる、ということ。これによって、行政は命令発出に際して今後はきめ細かな現地調査などを行わなければならず、命令発出の相当なブレーキになる」との見解を示した。控訴については「一審では小池百合子都知事の証人尋問をすることなく、都には注意義務違反がないと判断され、その点は非常に不服。控訴審では、都知事の認識を法廷の場でうかがいたい。憲法論にも踏み込んだ判断を期待する」とのコメントを寄せた。
また、今回の訴訟を検証する公式サイト上でグローバルダイニングの長谷川耕造社長は「私たちは、発信を理由に命令を出されたことに対し、表現の自由や法の下の平等という権利が侵害されたことを中心に戦ってきた。都が出した命令は違法、と裁判所が認定した点はうれしいが、今回の判決には納得ができない」との声をアップしている。
◎飲食事業者の皆さんへ
–グローバルダイニング訴訟・倉持麟太郎弁護団長から
本判決は、合理性も科学的根拠も疑わしい“飲食=感染源”という『空気の支配』から『法の支配』へ、この社会を少しだけ引き戻しました。飲食は日本社会の重要な文化の一つであり、人々のコミュニティーです。法の観点から、大事な文化・コミュニティーを守ることに少しでも寄与できるよう頑張りますので、飲食業界の皆さんも、この社会の文化と人の連帯を支えるコミュニティーを守ってください。














