活況のシーフード市場 エビ、カニ、貝主流で規模は全外食の10%に

1992.08.17 10号 12面

シーフードレストランというと洋風のファッション感覚で明るく、女性好みのするレストランというイメージで、和食の活魚料理などとは調理やメニュー面でも異なった内容にある。

まず、シーフードレストランとなると、ロブスターやクラブ、スカロップ、オイスターといったエビ、カニ、貝などが一般的。とくにアメリカのレストランビジネスはそういえる。調理はボイルしたものやオーブン焼きしたものなどである。素材を活かした比較的シンプルなクッキングメニューといっていい。

これに対して、わが日本のシーフード(活魚料理)は、生魚(刺身)をはじめ煮魚、焼魚、ナベもの、汁もの、揚げものありと、メニュー内容はバラエティに富んでいる。

現下のシーフードマーケットは、こういった和洋(もちろん、中国の海鮮料理といったものもある)を合わせて、独自の外食市場を創造してきているのである。一説にはこの市場規模は、全外食産業の市場規模二七兆八千億円(九一年度)の一割、三兆円に迫まるものといわれており、巨大なマーケットを形成している。

このため、食材の供給不足をきたしてきており、旺盛な需要に対応するため国内漁業はもとよりのこと、二〇〇カイリ規制に絡んでは海外からの輸入も活発化してきており、年間一〇〇〇万t台、世界一二〇カ国、すでに市場の三分の一を海外の食材に依存している状況にあるという。

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