第一線で活躍する女性シェフ 北京亭・佐々木美和子さん 学校よりも現場
家業の中華料理店で父親の良き補佐役を務めながら、次代の店主として期待されているのが佐々木美和子さん。
東京誠心調理師専門学校では中華料理を専攻。卒業後、船の科学館内の中華レストランに四年間勤務。
当初女性の採用は珍しく、言葉遣いなどにも戸惑いがあったようだが、男勝りの性格かすぐに入り込めたという。
ここでの修業中、「腕が勝負の世界」をまざまざと見せつけられる。
根が負けず嫌いのせいか「学校へ行かず現場で積み上げた方が有利。学校はお金を払って免許証をもらうところ」と言い切る。
父親と一緒に長年苦労を共にした母親に代わりたく、四年を目途にレストラン務めを辞め、家業を手伝う。
今まで人手が足りなく新メニューまで広げる余裕がなかったが、今ではレストラン時代に貪欲に覚えたものを応用し、取り入れている。
創業三四年になる北京亭。現在は父親の味を柱としているが、娘の代では今までと違った新しい味が打ち出されるだろう。
来るべき日に備え、父親のアドバイスを受けながら東京都中華料理環境衛生同業組合主催の料理コンクールに出場、昨年、一昨年と立て続けに前菜の部で銀、銅を受賞した。
「北京亭」東京都大田区東糀谷五‐一六‐一九、03・3741・1315