カナダ特集:魚介類 「ゲストハウス」身近にある素材も生かす
開店以来、メニューはただ一つ「六〇〇〇円おまかせコース」に絞り込み展開しているのが「ゲストハウス」。
コースは、看板の和食の姿勢を崩さず、先付に始まり、前菜、八寸、椀、造り、煮物、揚げ物などにデザートで締める。
旬の味、納得する食材をきっちり取り入れていったら、メニュー数は広げられず、結局、一皿一皿で組み立てるコース仕立てになったという鈴木靖子店長。
「メーンは何ですかと聞かれるのが一番困ります」
献立は、季節に合わせた一つの流れで構成されており、その日の入荷状況、自家菜園の収穫状況により変動する。
特に、造りは生鮮の入荷状況に大きく左右される。それだけに常連客には期待されるところであり、飽きさせないため食材の選択と調達には気を使う。
「カナダ食材の紅ザケ、ズワイガニ、ホッキ貝などを使いはじめたのは一四年前でしょうか」
オープンをきっかけにカナダ仕入れ業者から紹介され、「半信半疑で使ってみたが、食材になじむにつれ、いつのまにかメニューのレパートリーを広げていました。今では、ごく限られた漁獲時期や場所の紅ザケやタラバガニなどが特別に入手できるようになり、素材を生かしたメニュー作りを楽しんでいます」。
素材へのこだわりは、カナダの魚介類ばかりでなく、季節で変わる野菜にもある。
住まいに近い湯河原に農地を借りての自家菜園は「毎朝、今日は何が食べられそうか胸がときめく」ほどに愛着をもつ。
生来の自然大好き人間で、草花を愛する鈴木店長は、「老木だが甘い実の成るミカンの木も手に入れたと自慢する。
海に近い湯河原では、新鮮なアジ、サバも手に入り、これら身近にある旬を生かしたメニューが「おまかせコース」となる。
アットホームな雰囲気の中、「食べた人は、この値段で良いのかと聞かれるが、うちの味を慕ってくる客にはできるだけ応えていきたい」と、食材の吟味に気を配る。
素材へのこだわりは、カナダの魚介類ばかりでなく、季節で変わる野菜にもある。
住まいに近い湯河原に農地を借りての自家菜園は「毎朝、今日は何が食べられそうか胸がときめく」ほどに愛着をもつ。
生来の自然大好き人間で、草花を愛する鈴木店長は、「老木だが甘い実の成るミカンの木も手に入れたと自慢する。
海に近い湯河原では、新鮮なアジ、サバも手に入り、これら身近にある旬を生かしたメニューが「おまかせコース」となる。
アットホームな雰囲気の中、「食べた人は、この値段で良いのかと聞かれるが、うちの味を慕ってくる客にはできるだけ応えていきたい」と、食材の吟味に気を配る。
◆ゲストハウス(東京都港区六本木七-一八-二四、六本木鈴木ビル1階、電話03・3401・3345)開業=昭和59年/坪数席数=一八坪二五席/営業時間=午前11時30分~午後2時(ランチ)、午後6時~11時(ディナー)、日・月定休/一日来店客数=約二〇人/客単価=八〇〇〇円/目標月商=約四〇〇万円/客層=三〇~四〇代中心の近隣客。男女比半々/スタッフ=フロア二人、厨房二人
竹の子の香り煮とホッキ寄せ木の芽ちらし
■材料=タケノコ、ホッキ貝、木の芽、野菜フォン
■作り方=ブイヨンにローリエ、玉ネギなど残り物の野菜で野菜フォンを作り、タケノコを煮含める。ホッキ貝をニンニク、エシャロット、オリーブオイル、バターで軽く火を通す。
■ワンポイント=解凍して内臓を取り除いて調理する。身がかたくなるので火を入れすぎないように。
サーモンのブランデー漬け
■材料=サーモン、岩塩、黒コショウ、砂糖、ブランデー、ディール
■作り方=下処理したサーモンに塩、黒コショウ、砂糖を被せ、ディールとたっぷりのブランデーに六~七時間漬け、スライスする。サイコロ切りのキュウリ、トマトとサーモンを岩塩、黒コショウ、オリーブオイルであえる。
■ワンポイント=香りの決め手となるブランデーは、品質の良いものを使うこと。
ズワイガニの温サラダ
■材料=ズワイガニ、インゲン、ビネグレットソース
■作り方=ビネグレットソースを作る。カニを解凍し、レンジにかけ、ボイルした野菜に自家製ビネグレットソースをかける。
■ワンポイント=カニは凍結状態でよく洗い流し、解凍する。仕上げに好みで卵の黄身とマスタードを混ぜた卵ソースをかけてもよい。