料理人私の健康法(7)「紫水」料理長・長島 博さん

1998.05.04 151号 23面

朝欠かさず飲む一杯の味噌汁は、季節の野菜がふんだんに入っている。春子夫人が自家菜園で丹精込めて作ったものだ。

「この一杯の味噌汁で気持ちが落ち着くんです」と長島博料理長。「食べ物ほど人間に感動を与えるものはない、生きる源です」。それだけに三度の食事を大事にする。

春子夫人との出会いが料理であったのも何かの縁かもしれない。春子さんはたまたま店で食べた料理が気に入り、作り方の教えを乞い「自宅にまで押しかけてきたほどの強者」。ついに料理への情熱が、料理長をまな板のコイにしてしまっているようだ。

夜明かし仕事の多かった若いころから体を壊すことなく「病は気持ちですね」と言うほど健康には自信を持つ。ただ年とともに体力の低下は否めないようだ。

「娘の運動会に参加したんですが、息子のような年代のお父さんと走るんですから結果はおのずと知れています」

最下位という惨めな結果に子供は泣きながら「もう来ないでほしい」と頼んだという。

以後運動会には参加していないが、毎日の腕立て伏せ三〇回励行で体力をつける。また、家族と出掛ける寺院めぐりで足腰が鍛えられ、気持ちもリフレッシュし、家族サービスにもなり、一挙三得といったところ。

<ながしま・ひろし>日本料理・紫水料理長(東京都中央区築地三-一五-一、電話03・3544・0555)/生年月日=昭和21年10月10日、天秤座/血液型=O型/身長・体重=一六五cm、六五kg/酒・たばこ=日本酒、ワイン少々を楽しむ程度の酒量。三〇代後半からは胃に負担をかけないよう、春子夫人手製の料理にワインを添える程度。たばこは若いころ吸ったが体質的に合わず、吸わない/食事=若い時は肉が好物、今は魚、野菜が主の献立。朝は味噌汁、おかゆにごま、牛乳、バナナなどのミックスジュース。夜は野菜の煮付けが主。大好きな味噌汁は水分のとりすぎになるため飲まない/家族構成=春子夫人と一人娘の由佳ちゃん。

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら