飲食店の血液型対応学(3)退職理由の90%は職場の人間関係

1999.03.01 173号 25面

日本人の血液型で一番多いのがA型である。ちなみのその割合は、次の通り。

A型三八・一%、O型三〇・七%、B型二一・八%、AB型九・四%。

このA型が多いという特徴が、わが日本民族の「優秀性」と「問題点」を作り出している。

A型の特徴は、穏やか、慎重、細心、謙虚、人情、同情心、犠牲的、心配性、情動的、意志薄弱、内気で非社交的などであるから、以下のような日本民族の特徴が生まれたと考えられる。

(1)集団帰属性の高さ=「赤信号、皆で渡れば怖くない」式のなんでも集団で群れる習性

(2)建前的な表現=うそと分かっていても、取りあえずは建前を重視する

(3)腹芸=「ネ…ネ…わかるでしょう!」的な以心伝心を得意とする

(4)ルールや秩序の重視=規則や法律を重視する、官僚型社会は日本人の気質にピッタリ

(5)お愛想笑い=面白くなくても、ここは笑ってごまかそうとする日本人の得意業

(6)献身性=人につくすことに美学を感じる、だから福祉に最大の関心

(7)犠牲的な精神=国民のために死ぬんだ!という特攻魂はここから生まれる

(8)潔癖な清潔さ=何しろ清潔好き

(9)改良・応用を得意とする才能=日本はこれで大きくなりました

(10)義理人情=これがない奴は人間(日本人)じゃない!

とまあ、こんな感じで日本人の国民性はA型の気質から生まれてきたものといえる。「渡る世間は鬼ばかり」というTVドラマが受けるのは、A型の被害妄想的な側面を物語っている。

ところが、これが国や民族によって非常に違ってくる。例えば、アメリカインディアンや南米のインディオは一〇〇%近くO型である。O型の特徴は、自分がお山の大将だから、ち密さや集団での行動は得意ではない。西部開拓の中で、白人に負けて追いやられるのは何もインディアンが弱かったわけではない。むしろ一対一ならインディアンは決して負けていないのだ。

「インディアン、うそつかない!」というのがあるが、この当時の戦争は戦略・戦術を駆使した軍隊組織による戦争である。まじめに正面から突き進み暴れまわるインディアンより、戦略・戦術を駆使した騎兵隊の方が数段強かったのである。南米では、スペインの軍隊にあれだけ高度な文明を誇ったインディオが簡単に敗退したが、馬や鉄砲の威力もあるが、ち密さに欠けるインディオのO型気質のなせる業ではないだろうか。

日本人には少ないが、AB型は白人に多い。このABの特徴は、二重人格である。ヒッチコック監督の「サイコ」に出てくるような、二重人格者のトリックはO型の黒人やA型の日本人には思いつかないのだ。このように、血液型は民族の特徴や歴史や文化まで変えるのだから怖いものだ。

さて、話を飲食店の職場にもどそう。

職場の先輩・後輩、上司と部下という関係の中で、「どうしても、あの人とは合わない!」「あの人とは、会った時からピッタリ馬が合う!」という、二通りの相性が必ず存在している。この「合わない」「相性が悪い」で悩むと、それが原因で職場でさまざまな問題が巻き起こされる。

しかしそれも、相手がそう意識しないでやっている行為=血液型から生まれる自然な行為、言動なのに、自分がそれに対して過剰に反応してはいないだろうかと考えると、意外と気持ちが楽になるのである。例えば、キッチンのチーフが仕事の細かいところまでしつこく指図する。それがあまりに「うざったい」という場合、そのチーフはA型ではなかろうか。

このチーフの攻略法は、休憩時間に肩でももんであげ「あの店長ではだれだって疲れますよネ」と同情してあげることである。そうすると「こいつも、ようやく分かってきたか」と仲間意識を持つのである。

また逆に、任せっぱなしのキッチンのチーフがいる。これはO型。この場合は、こまめに働いてチーフの穴を埋め、時に「さすがチーフ、今度はTVの『料理の鉄人』にでも出演されたらいかがですか?」などと褒め上げると、人間関係は完璧である。

また、B型のチーフは「朝礼で知らせた本日のランチを、今から替えます」なんていうことが頻繁に起こる。朝令暮改はB型の専売特許。そこで気配りをすることである。本日のランチが替わろうとも、そのランチメニューをサッと用意し「チーフ、いつでも変更OKです!」なんて陽気に応えると「ウ~ン、あいつはできる奴だ!」となる。

なにしろ、相手の血液型を知って良く研究することである。こうして、血液型の行動特徴を冷静に考えてみると、何だそんなことか、とあれほど悩んだことが大したことではないことが分かる。

人間関係の悩みや複雑な心理の背景には、こうした各血液型が持つ、ある種の特徴的な行動様式が背景になっているのである。そうして考えてくると、今まで心にわだかまっていたものがスーツと氷解するのではなかろうか。

(血液型対応学研究所・エービー海老尾)

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