茨城・夏向け中華麺:「麺ズ・クラブ」

2000.04.17 202号 11面

平成8年オープンの茨城県いわき市に本部を置き、茨城、千葉、栃木エリアに二〇店舗をFC展開するラーメン店「麺ズ・クラブ」。 桜の季節になると、全店一斉に登場させるのが「冷やしざる中華」。昨年からの新メニュー、4~9月の期間限定商品である。

日本そばを中華麺に置き換えたざるそばだが、「中華麺を和風に食べる意外性がうけ、発売当初から反響は大きい」(磯山良雄専務取締役)と言うほど、提供期間中、一日コンスタントに三〇~四〇杯は出る人気者。

ラーメン店での夏の定番メニューといえば冷やし中華。同チェーンはO157事件発生を機に、刻み置きする生野菜の用法を見直し、思い切って「冷やしざる中華」をオンメニューさせた。

メニューは、冷たい麺を楽しむシンプルタイプ(四五〇円)とチャーシュー、ワカメ、辛しネギ、味つき卵などのトッピングを盛ったデラックスタイプ(七〇〇円)の二種類。

ザルにのった麺は、土地柄に合わせ一人前たっぷり二〇〇gはあるボリューム。

合わせてのたれは、そば猪口に入れた使用者発注のスープをベースにした醤油だれと、風味とコクがあり、ヘルシー志向にもマッチしたごまだれの二つがつく。

この「一つで二度おいしい」自慢のたれは、お代わり自由だ。

「ラーメン、ギョウザ、チャーハン」が看板の同チェーン。数あるメニューから腹いっぱい食べるもよし、一杯の酒のつまみにしてよし、と地元客の評判は上々。

なかでもラーメンは、「自分たちで食べて納得した味、試行錯誤の結果の味」と自負する「自信の三麺」。味噌味、醤油味、とんこつ味をベースにメニュー構成し、麺は細麺と中麺の二種。サッポロ系は太め、醤油系のあっさり味には細めと使い分ける。

つまみになるサイドメニューは、「ホウレンソウソテー」二〇〇円、「もやしメンマ」二八〇円、一皿で三つの味が楽しめる「三色餃子」三五〇円などシンプルだが創意工夫した商品がそろう。

ロードサイドの激戦区に立地するいわき店は、「生き残るには、味、技術もさることながら、まずはお客に一歩近づいた心配りが必要」と、店舗入口はバリアフリーにしたり、ネクタイの男性客には希望者に紙エプロン、髪の長い女性にはカラーゴムテープを渡すサービスも。

「わざわざ足を運んでくださるお客様です。ゆっくりくつろいで食べていただきたいだけ」と磯山専務のアピールは控えめだが、今後は、さらなるサービス面の強化とともに、大々的にのぼりをたてるなど積極攻勢を仕掛ける方針という。

◆「麺ズ・クラブ」いわき店/所在地=茨城県つくば市西岡四一八‐二七五、0298・55・5081/営業時間=午前11時~午前0時、年中無休/坪数・席数=敷地七〇〇坪・店舗三〇坪・七〇席、駐車八〇台/店主名=全店代表取締役・野村勝/客単価=約九〇〇円/平均客数=一日平均二〇〇~三〇〇人、二〇~三〇代男性を中心に男女比七対三、週末はファミリー客で賑わう/平均月商=約六〇〇万円、目標一〇〇〇万円

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