繁盛店の生鮮・業務用愛用食材:札幌「げんこつラーメン屋」
◆国内産生肉
店で使用する豚肉はすべて国内産生肉。外国産より味がよく、冷凍の肉や骨は臭みがあって解凍する際にエキスやうまみが流れてしまうが、生肉は食材のうまみを余すことなく生かせるという。その代表的な例がチャーシュー。生肉を調理することで生まれる芳醇な肉汁を、メニューの隠し味に流用。チャーシュー用の腕肉は、肉のおいしさをしっかり表現でき、以前使っていた肩ロースより低コストで、田中店主の愛用食材になっている。豚ひき肉も生を仕入れ、ジャージャー飯用は軟らかく、自家製味噌用は念入りにひいてもらうなど、用途に合った粘度を業者に依頼している。
◆純ネリ胡麻
「坦々麺をメニューに加えたいと思い、おいしい芝麻醤を探しました。国産品が少ないので、輸入品なども試してみましたが、気に入った味がなかなか見つからない。自分で作るという手もありますが、他の仕込みもあるため、時間は持てません。そんな時、仕入れ先から『純ネリ胡麻』を紹介され、これはいけると思いました。ごまの香りと味わいがそのまま凝縮されていて、実においしい。坦々麺用に考えていた辛めのスープとも、よく合いました。これを使った『辛みそ坦々麺』は店の自慢メニューです」