池袋・サンシャイン60通り 飲食を中心に60店舗、商業、文化ゾーンを形成
サンシャイン60通りは、昭和54年7月、当時日本一のノッポビルと話題を呼んだ六〇階建てのサンシャインビルと一体化して竣工したもので、全長約二〇〇m、道路幅一五mのスケールをもつ。同ビルへのアプローチ道路として完成したものであるが、独自の商業集積を実現していることから、昼夜の賑わいをみせている。
この通りの路面店舗は飲食、物販、娯楽など六〇店。一日の平均通行量が約一〇万人、土日祭日で一三万人。池袋ターミナル乗降数の五%が流れ込んできているという計算になる。来街者の年齢層は一〇代から二〇代の若者を中心にして、三〇代までが大きな層をなしている(サンシャイン60商店会)。
しかし、この街は二つの顔をもっている。平日はアダルトの勤人の街、土日、休日は学生やファミリー客の街、あるいは陽の明るいうちはティーンエージャの街、夜は大人の街というように、やや渋谷センター街とは異なった趣きがある。
前述したように、この通りは一大商業、文化ゾーンを形成しているサンシャインシティと直結しているほか、東急ハンズ、アムラックス(トヨタカーショールーム)、テレビ宣伝で話題のビッグカメラなど大型施設が存在するので、さまざまに来街動機を喚起している。
だが、通りの流れをよくみてみると、全体の四、五割がサンシャインシティに向い、一、二割前後が東急ハンズに入店していくという印象で、人の流れはあくまでもタテ方向の移動で、通りを横断する形のヨコ軸の流れや回遊性の動きは余りみられない。
街の性格や大きさ、商業集積の面から、全方位的な拡がりや、点存するような形での消費行動はいまのところは望めないということになるのである。
ハンバーガーチェーンは先きにも少し触れたように、ロッテリアをはじめ森永ラブ、ウエンディーズ、マクドナルドの四店があるが、やはり、この業態はファッションとスピード性、価格の安さをアピールしており、街の大きな集客装置となっている。