企業直営(FC)を拝見 「マクドナルド」ハンバーガー大学は最新の教育設備

1993.03.15 24号 14面

日本マクドナルド㈱(東京都新宿区、TEL03・3348・5751)は、ファーストフードのパイオニアとして、一九七一年に銀座三越に初めてオープンした。本年で二二年目になるが、すでに、一〇〇〇店を越えている。同店は、モスフード・サービスと違って、法人関係とのタイアップが主体となっている。

日本マクドナルドの、藤田田氏は、「アメリカで初めて自分がハンバーガーを食べた時、これほどおいしくて手軽に食べられるものはない。是非、日本の人達にも食べてもらいたい」というのが大きな動機であった。しかも、同じやるのであれば、大都市のド真ん中でやりたいという希望があった。これは、モスフード・サービスの路地裏作戦とは、全く対象的な発想である。銀座でオープンした当時、爆発的な人気となり、日本では、立ち食いというのが習慣化されていなかったが、同地のオープン以降、若者の食べるファションを作り上げた。

特に、左手にコーラ、右手にハンバーガーを持つスタイルは、時代の先端を行くという風潮を若者に与えつけた。マクドナルドは、他業社に類をみないほど、水準の高いQ(品質)、S(サービス)、C(清潔さ)の秘密は、同社が運営するハンバーガー大学にある。同大学は、マクドナルド本社内にあり、ビデオ、16㎜スライド、OHPなど視聴覚をはじめとする充実した最新の教育設備を備え、社員の人材育成のために教育およびシステム開発をたゆまず実施している社内機関である。マクドナルドの全社員は、まず入社すると、各店舗で実習を受け、その後、同大学で五日間、QSCを中心に受講するようになっている。

マクドナルドは、客に不快感を与えないようにするには、どうしたら良いかをまず第一に考えており、そのための教育は徹底している。しかも、最終的には、マクドナルドの全社員をインターナショナルな感覚をもった国際人たるべく育てあげることを義務としている。

マクドナルドは、いろいろな形態の店舗をもっているが、子供を大事にしており、その子供向け店舗では、ドナルドプレイランドというのがある。店舗に、無料遊戯施設を併設しているもので、十六号店舗の相模原店に登場したスーパープレイランドは、すべり台、迷路、ボール遊び、アスレチックなどを設置、子供達の大人気となっている。また、パーティバスというのがある。これは、マクドナルドに行けば何か楽しいことがあるというコンセプトから、作り上げたものである。マクドナルドの子供達の、年一回の誕生日をより思い出に残るものにしてもらおうと、各店で実施しているが、その会場の一つとして、二階建ての真っ赤なボディーにマクドナルドの人気キャラクター『ドナルド』が描かれた、ロンドンバス風の施設である。パーティの準備は、すべてマクドナルドで行い、ハンバーガーやドリンク類のほか特製ケーキやお楽しみプレゼントも用意、一人当たり七〇〇~八〇〇円程度で実施している。最近は、カラオケまで設置、大人・子供も一諸になって歌えるバスも登場した。マクドナルドは、FCのパイオニアであり、他社にない企画を考えて行くという。

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