地域繁盛店(札幌)ヘルシーメニュー編:ゲストハウスバーレイ

2002.01.07 243号 11面

体にやさしい自然派西洋料理で数多くの顧客をつかむ、ホテルクラビーサッポロのダイニング「ゲストハウスバーレイ」。バターや生クリームといった乳脂肪に頼り過ぎないフランス料理を基本としているこの店で、特に注目したいのが「世にも美しいダイエットメニュー」だ。季節の青菜のメーンにプチコースを組み、内臓と血液をきれいにする料理を提供。満足と安心が得られると女性客から高い支持を受け、最近では働き盛りの男性客からのオーダーも増えているという。

安全性の高い地元産の食材にこだわり、季節の旬を取り入れた独創的な料理がそろっているのも大きな特徴。そのメニュー作りを支えているのが、北海道全域にわたる仕入れだ。一九九三年の開業時から料理長を務める貫田桂一氏は「料理人の本業は料理を作ること」としながらも、「北海道という恵まれた土地から生まれる食材のおいしさと生産者たちの熱い思いを伝えたい」と各地の港や畑をめぐり、自らの目で確かめたよりすぐりの素材だけを使用している。優れた食材を次々に取り上げていく姿勢は、店の評価を高めるとともに、各界からも注目を集め、北海道庁より「地域づくりアドバイザー」を委嘱されている。

◆ひと言 貫田桂一料理長

開業以来、売上げはゆるやかな右肩上がりを描く。厨房をあずかる貫田料理長の基本は、「いい食材を使ったおいしい料理を安く提供していく」こと。地元産の優れた食材で、「地域の心意気を伝える一皿を作り、それが売上げにつながるのが理想」と言う。

また、ホテルのダイニングではあるが、堅苦しくない温かなサービスを心掛ける。基本中の基本ともいえる「味とサービス」を大切にする気持ちが、集客数に反映している。

◆愛用食材 てんさい糖

料理ごとに常時四種類ほどの砂糖を使い分けている。ホクレンの「てんさい糖」は、まろやかな甘みにひかれ、貫田料理長が一〇年前から愛用している品だ。これで焼き上げたスポンジケーキは、「砂糖の香ばしさとスポンジの麦の香りがたえなる調和をかもす」といい、デザート作りには欠かせない食材となっている。

ビフィズス菌を増やすオリゴ糖が含まれているため、体の中からぽかぽか暖まるような気がするという。

●ホクレン/札幌市中央区北四条西一丁目、電話0120・103・190

北海道のよりすぐりの素材を求めて港や畑をめぐる、体にやさしいがテーマ

◆ダイエットA(1200円)

北海道出身の作家、宮本美智子氏が提唱する「コメや糖類などをとらないダイエット法」に基づいて考えられたプチコース。写真はランチタイムの「ダイエットA」で、メーンは小松菜など野菜のソテー、付け合わせにカットステーキが添えられる。これにダイエットスープと、国産レモンや海の塩で食べるサラダ、道産小麦と天然酵母で発酵したパン、コーヒーかハーブティーをセット。一九九五年の登場以来、女性客から絶大な支持を受ける。

◆キノコのカレー(900円)

カレー特有のスパイスが代謝効果を活発にし、ダイエット効果が期待できる一皿。さらに椎茸やマッシュルームといったキノコ類は低カロリーで、食物繊維がお腹をすっきりさせてくれると好評だ。牛すじや野菜類を煮込んでだしを取り、玉ネギや小麦粉などで仕込んだルーと合わせ、三日間かけて作るカレーはコクがありながらも後味がよく、舌に残らない。コース終了後に時々サービスされる「隠しメニュー」としても人気。

◆ゲストハウスバーレイ(札幌市中央区北二条東三丁目、ホテルクラビーサッポロ一階、電話011・242・1111)

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