「ラーメンスタジアム」、ゲームに参加する感覚で8店のラーメン食べ比べ
ホテルや劇場、映画館のほかショッピングや食事などが楽しめる複合施設である「キャナルシティ博多」のリニューアルに伴い、アミューズメントビル五階部分約四八四坪のフロアにオープンした「ラーメンスタジアム」。キャナルシティ博多を運営するデベロッパーのエフ・ジェイ都市開発(株)(本社・福岡市)が事業主体となって全体プロデュースを行った施設だ。「横浜カレーミュージアム」なども手がけた(株)ナムコの企画設計集団・チームナンジャが企画協力、演出設計施工などを担当。「エンターテインメント飲食施設」と銘打つだけあって遊び心に富む施設になっている。
施設のテーマは、「ラーメン対決! 九州麺VS全国ご当地麺」。食べたラーメンを味や価格、総合評価などで評価。それを毎月集計し九州麺対全国ご当地麺の勝敗を決めるという来場者参加型の仕掛けだ。「拉麺魂伝説」というストーリーを作り、ラーメンの神様の「御神体」をフロアの中央に設置。照明やナレーションによる演出を行うなど、「ラーメン対決」の趣向を盛り上げる。ラーメンを食べるだけでなく、ゲームに参加している感覚も楽しめるというのもウリの一つだ。
出店している八店鋪のうち、三店鋪は六ヵ月の期間限定の出店で、定期的に店の入れ替えも行われリピーターにも飽きさせない施設になっている。ラーメンといえば国民食と言われるだけあって、来場者は若者から年配者まで年齢層も幅広く、開業半月で約一二万人を集客するなど好調な出だしだ。
豚骨ラーメンが主流の地元九州人にとっては「九州では味わえないラーメンを食べてみたい」という好奇心が大きいのか、九州以外の地域の店鋪の行列が目立つ。
一方、九州以外から訪れる観光客は九州のラーメン店へ足を運ぶ傾向にあるようだ。
もともと「時間消費型商業施設」というコンセプトのもと、エンターテインメントの要素を取り入れ、客の滞留時間を延ばし購買行動につなげようという狙いのもとつくられたキャナルシティ博多。ラーメンスタジアムのオープンは施設の新たな集客のコアと位置付けられている。
◆施設概要
ラーメンスタジアム(福岡市博多区住吉一‐二‐二二、キャナルシティ博多内アミューズメントビル五階、キャナルシティ博多情報サービスセンター、電話092・282・2525) 営業時間=午前11時~午後11時(年末年始と特定日は午前0時まで)、無休、入場無料