長崎市内で唯一の本格四川料理を楽しめる居酒屋「雲龍亭」。この店のまかないを作るのは、渡部店主である。

「メニューは買い出しの時に決めます。お店の料理を知ってもらうために、お客様にお出しするメニューを作る時もありますし、新作の料理を作ったりもします。お客様の言葉からヒントを得て作ってみることもありますよ」と渡部店主。

「珍しいから一度注文してみようというものではなく、次に来たときも食べたくなるようなものでないとダメですね」と言うのは、一緒に店を切り盛りしている奥様。たまに厳しい意見も出るそうだ。

しかし、まかないから生まれたメニューも多い。店の人気メニューである「本格四川麻婆豆腐」もまかないから生まれた一品だ。この日の「納豆と牛肉のピリ辛丼」についても「具をレタスで包んで食べたらおいしいんじゃないかと思うんです。近々、新メニューにするつもりです」と言う。

いろんな料理を楽しんでもらうために、あえて長崎名物のちゃんぽんと皿うどんは、メニューにないが、まかないでは作るという。

「県外からのお客様が多いので、たまに作って欲しいと言われます。だから自分の味を忘れないためにも作ります。それに、ちゃんぽんや皿うどんは麺さえあればすぐにできますから、まかないにはいいんですよ」

◆中華居酒屋・雲龍亭=長崎市船大工町一‐五‐一、電話０９５・８２７・０５８５