帰ってきた飲食店のための血液型講座(10)普段はスマートでそつのないAB型

2002.04.01 249号 22面

今までの連載で散々述べてきたが、AB型人間ほどかっこいい人はいない。

AB型は、どんな時でも冷静でクールなヒトである。おまけに、何をやらせてもスマートに器用にこなす。知識も教養も豊富、頭の切れは抜群。社交家で人当たりがソフト。争いを好まない平和主義者。どんな人ともそつなく交際し、美的センスも抜群。どことなくおしゃれ…。

こんなAB型だけれども、人知れず深い悩みを抱えている場合がある。これを、AB型の「心の葛藤」という。しかし、それを表面に出すことはない。AB型は、自分の本音を明かさないヒトである。だから、心を割ったような付合いはせず、他人に悩みを明かさない。その葛藤を心の奥に仕舞い込み、じっと耐えているのである。

がしかし、耐えられない時はその葛藤が爆発する。この爆発が極端に現れる。自暴自棄の状態となる。どうにも手をつけられないほど乱れてしまうのである。失恋の痛みで、ボーナスを一晩で飲み切ってしまうとか、恋におちたAB型女性が、相手にストーカー行為をしてしまうとか、AB型らしくない無謀な行為に走るのである。

ここまで述べると歴史上の人物で、このAB型行動をそのまま体現したある人を思い出す。AB型の特性を色濃く持った人間、それは戦国時代に本能寺で主君信長に謀反した、明智光秀公である。

AB型の行動が、伝え聞く明智光秀の行動にそのまま当てはまる。光秀は、頭脳明晰な軍師であった。当時としては珍しく、幅広い知識と深い教養を持つインテリでもある。巧みな戦術を駆使し、幾度も信長の危機を救った。だから、木下藤吉郎や前田利家などという、汗臭い下層階級出身の輩とはわけがちがう。良家筋で秀才エリートだったのだ。

しかし仕える主君信長は、あまりにも気まぐれな“奇人”。こんな主君に仕えることに限界を感じ、謀反を起こす。当時の記録によると、光秀は謀反を決行するまでに随分悩んでいたようだ。

しかしそれを他人に打ち明けることはなかった。心を割って相談する友人もいなかった。悩んで悩んで爆発した。それが「本能寺の変」である。

明智はその後、「三日天下」と呼ばれるほどあっさりと討伐軍に討たれてしまう。このこともAB型の典型。いざ決行してはみたものの、根気が続かずアッサリ止めてしまうのである。一度握った天下に未練はない。それもAB型の特徴である。

(*当時血液判定は不可能のため、あくまで推測)

(血液型対応学研究所・エービー海老尾)

◆良識派が爆発する瞬間

お店 いらっしゃいませ! 何になさいますか?

AB型 本日のランチと、食後にホットコーヒーをお願いします。

お店 誠に申し訳ありませんが、本日のランチはもう限定数が終わりなのです。

AB型 しょうがないな~、繁盛して結構じゃないか。それじゃハンバーグ定食。

お店 それにはコーヒーが付いていませんが…、コーヒーはいかが致します。

AB型 ランチには普通コーヒーくらい付いているんじゃないの…?

お店 申し訳ありません。

AB型 まあいいや。それじゃ食後にコーヒーをお願いします。

お店 当店のコーヒーはおかわり自由なので、食前にお持ちしてもよろしいですか。

AB型 アッそう。例の薄いアメリカンコーヒーか…。まっイイカ…。

お店 アメリカンは薄いわけではなく、アロマが利いた本格的コーヒーです。

AB型 でも僕は、アメリカンは嫌いだな~。

お店 それではご注文取り消しますか?

AB型 (しばらく沈黙、その後爆発し切れる、大声でわめく)それじゃ、ハンバーグ定食一〇食にコーヒーを一〇杯下さい!

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