定食や丼から本格的中国料理が存分に味わえるコースまで、守備範囲が実に広い「中華処・楊」。気軽な雰囲気の店だが、ナマコのうま煮やふかひれ料理など、豪華な料理もそろう。

「ナマコやふかひれなど高級食材の扱いにはこだわりがありますよ」と言う楊店主。

例えばナマコは、乾燥したものを急速にではなく一週間かけてじっくりと元の大きな姿にもどすというが、この過程が大事なのだそうだ。

「中国の料理は加工の技術。例えば奥地のほうに行けば魚は乾物だから、いかにうまくもどして調理するかが大事なんですよ」

こだわりはほかにもある。

例えば「お客さんに喜んでもらうものを作る」こと。昔、メニューにないみそラーメンを頼まれたことがあった。「正直あまり気乗りしなかった」が、合わせみそを作って出してみたところ、人気メニューに。

「お客さん側に立って物事を考えることの大切さを知った」好機となったという。

◆中華処・楊=京都市下京区四条通堀川東入柏屋町一四、電話０７５・２１１・１３３３