うまいぞ!地の野菜(45)大分県ミニ情報「関サバの醤油漬け料理」

2002.10.07 261号 12面

佐賀関のサバは、速い潮流にもまれて身も締まり、一本釣り漁法のため鮮度が高いことで知られる。地元では、昔からこの魚を刺身で食べるのが習わしだった。

ところが沖縄との交易が盛んなころ、日持ちをよくさせるために生のサバやアジを醤油につける沖縄独特の漁師料理が伝わり、郷土料理「りゅうきゅう」が誕生した。

作り方は、生きのよいサバかアジを三枚におろし、皮をはいで刺身にする。これに小口切り青ネギとみじん切りショウガ、醤油、みりんを合わせ、すりごまを入れる。

味がなじんだところでご飯にのせ、熱いだし汁かお茶をかけて食べる。

大分市の漁師町で育った村山富市氏は、子供のころからの大好物。

イワシ漁が盛んだったころ、水揚げされた魚の中からアジやサバをもらって帰り、晩ご飯の「りゅうきゅう」にした。

故郷を離れた今でも、月に何回かは食卓にのぼらないとさびしくなり、家族に所望するという。

(参考資料=大分県農政部「旬の道おおいた」)

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