まかない味シュラン(72)レストラン・ジャンティ・オジエ・高柳好徳料理長
日本人の好みに合わせたフランス料理が楽しめる「レストラン・ジャンティ・オジエ」。まかないは、一~二年目くらいの新人が交代で作っている。オーナーシェフの高柳好徳さんは、「まかないは新人教育の場」と話す。
まかないは週六日のうち、二回はフランス料理か洋食メニューを作るのがルールだ。
「オーブンの温度や煮込みに要する時間など、フランス料理の基本をしっかり覚えてもらいます。基本を押さえていれば、応用は利きますから。それと、素材のおいしさと季節感を盛り込むことも。これは、うるさく言っていますね」と高柳さん。
「キジのシャンパン蒸し」「スズキのパイ包み」など、名前は聞いたことがあるけれど、実際に食べたことはない、というようなメニューにトライさせることもあるとか。
材料の買い出しや段取りなども大切なトレーニングだ。
「店頭で旬のものが何かを確かめたり、予算内におさえたり、仕込みの時間を工夫したり…。学校で習った知識と、実際に“できる”力は違いますから」と高柳さん。
「入って数年は玉ネギむきなどの仕事が主。まかないづくりを通して『自分はどんな料理を出したいか』『自分の価値観』などを考えてほしい」と話す。
まかないは、料理人としてのアイデンティティーを確立する機会ともなっている。
◆レストラン・ジャンティ・オジエ=神戸市中央区北野町二‐八‐九、異人館倶楽部パート2一階、電話078・231・2815
◆レストラン・ジャンティ・オジエのまかないメニュー
月曜日 スパゲティ・ソースボロネーズ
水曜日 鶏レバーの香草焼き、サラダ、スープ
木曜日 鯛のあら煮、タケノコの卵とじ
金曜日 山菜天ぷら、いかなごご飯、うどん
土曜日 八宝菜、ギョウザ
日曜日 ポーク・ソテーのトマト風味