まかない味シュラン(72)レストラン・ジャンティ・オジエ・高柳好徳料理長

2003.05.05 268号 14面

日本人の好みに合わせたフランス料理が楽しめる「レストラン・ジャンティ・オジエ」。まかないは、一~二年目くらいの新人が交代で作っている。オーナーシェフの高柳好徳さんは、「まかないは新人教育の場」と話す。

まかないは週六日のうち、二回はフランス料理か洋食メニューを作るのがルールだ。

「オーブンの温度や煮込みに要する時間など、フランス料理の基本をしっかり覚えてもらいます。基本を押さえていれば、応用は利きますから。それと、素材のおいしさと季節感を盛り込むことも。これは、うるさく言っていますね」と高柳さん。

「キジのシャンパン蒸し」「スズキのパイ包み」など、名前は聞いたことがあるけれど、実際に食べたことはない、というようなメニューにトライさせることもあるとか。

材料の買い出しや段取りなども大切なトレーニングだ。

「店頭で旬のものが何かを確かめたり、予算内におさえたり、仕込みの時間を工夫したり…。学校で習った知識と、実際に“できる”力は違いますから」と高柳さん。

「入って数年は玉ネギむきなどの仕事が主。まかないづくりを通して『自分はどんな料理を出したいか』『自分の価値観』などを考えてほしい」と話す。

まかないは、料理人としてのアイデンティティーを確立する機会ともなっている。

◆レストラン・ジャンティ・オジエ=神戸市中央区北野町二‐八‐九、異人館倶楽部パート2一階、電話078・231・2815

◆レストラン・ジャンティ・オジエのまかないメニュー

月曜日 スパゲティ・ソースボロネーズ

水曜日 鶏レバーの香草焼き、サラダ、スープ

木曜日 鯛のあら煮、タケノコの卵とじ

金曜日 山菜天ぷら、いかなごご飯、うどん

土曜日 八宝菜、ギョウザ

日曜日 ポーク・ソテーのトマト風味

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