電化厨房最前線(25)「エドダイニングブッフェ ベルテンポ」

2004.07.05 287号 17面

昨年3月にリニューアルオープンした飯田橋の「ホテルメトロポリタン エドモント」の新館「イーストウィング」。その1階にあるのがオール電化採用店の「エドダイニングブッフェ ベルテンポ」だ。ブッフェスタイルとアラカルトの料理をリーズナブルな価格で提供し、宿泊客だけでなく近隣のサラリーマンやOL、主婦たちにも人気のスポットとなっている。

ベルテンポは壁や柱、床を木材とレンガで装った高級感あるレストラン。洋書のつまった本棚などのインテリアが外国の図書館を思わせる。スタイリッシュでありながらも温かい雰囲気だ。

一番の呼びものは、店の中央にあるブッフェカウンターで、フランス人シェフがIHヒーターを使って調理する「客前料理」。朝はパンケーキやオムレツ、夜は新鮮な魚介や肉などの食材を客の前で次々と焼き上げる。シズル感抜群で、これを目当てに来る客も多い。

「IHコンロは、コンロ周りが平らなので、拭くだけですぐにきれいになります。それに外火がないので周囲の温度が上がらず、安全性も高い。客前料理は電化だからこそできる演出です」と語るのは、レストランカンパニー・主任の池内英治さん。

この店が電化を採用した理由はこのためだけではない。

「オール電化はHACCPの概念を実現するのに最適だと考えたからです」

厨房は、食材の搬入から調理作業場にいたるまで厳格に衛生管理されている。

「電化は水を流さずに掃除できるので、厨房内をいつもドライに保てる。それに余熱がなく、室温が上がらないので働きやすいですね」

電化は理想的な衛生管理と労働環境を実現してくれるという。

「スチームコンベクションの採用で大量の調理が可能になり、作業効率があがりました」

営業時間は、朝は6時30分から夜は0時まで。その間に朝食三〇品、ランチ四〇品、夜四〇品のメニューを欠くことなく提供できるという。

「もうひとつのメリットは調理方法を数字で管理できることですね。新人に指示するにも、弱火や強火というあいまいな言い方ではなく、二のメモリで何分と具体的に指示できますから、新人も料理方法を覚えやすく、失敗することが少ないのです」

電化は忙しい店にとってまさに強い味方だ。

◆店舗メモ

「ホテルメトロポリタン エドモント エドダイニングブッフェ ベルテンポ」/所在地=東京都千代田区飯田橋三‐一〇‐八、電話03・3237・1111/営業時間=午前6時30分~午前0時(日曜祝日は午後11時まで)無休/スタッフ=厨房・二四人、サービス・三四人/席数=一五〇席/使用機種=IHヒーター、IHローレンジ、スチームコンベクション、サラマンダー、グリドル、IHヒーター、フライヤー、サラマンダーほか

◆現場からの声 マネジャー・野崎桂子さん

店名の「ベルテンポ」はイタリア語で「よい天気」という意味です。お子さまからご年配の方まで、くつろいでいただけるお店をモットーに毎日おいしい料理を提供しています。

電化は余熱がないので、お客さまの目の前で調理しても客席の温度に影響しません。それにガスのように音がしませんから、お店の静かな雰囲気をこわさないのがいいですね。

当店では、毎月月替わりでフェアを開催、洋食から日本の郷土料理まで幅広いメニューをご用意しております。ぜひご来店ください。

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