フランス料理はソースが決めて 白いソース=もっとも基本的な味

1992.05.04 3号 16面

■ベシャメルソース■

ホワイトソースの名で親しまれているベシャメルソースは、白いソースのなかで最も基本的なものである。グラタンやコロッケ、クリームスープなど、その応用範囲は広い。

バターと小麦粉で作ったルーを牛乳で溶きのばせばよいだけなので、他のソースに比べ手軽にできる。しかし本格的なベシャメルソースを作るのは意外と難しい。そのために注意しなければならないことは、まず白いソースに仕上げるので、絶対にルーを焦がさないこと。次にソースにだまを作らないこと。また、このソースをどんな料理に使うかによって、粉に対する牛乳の量を変えて仕上がりの濃度調節することも必要である。

■モルネソース■

ベシャメルソースの最も代表的な応用ソース。材料はベシャメルソース、卵黄、おろしチーズ。チーズはグリュイエール、ユメンタール、パルメザンなど溶けやすいものがよい。一般的にはグリュイエールを使うことが多い。卵黄によってこくがつき、おろしチーズの風味が加わったおいしさはいうまでもない。主としてグラタンなどに使われる。

■ヴルーテソース■

ヴルーテソースには子牛のヴルーテ、鶏のヴルーテ、魚のヴルーテの三種類がある。それぞれ子牛の白いフォン、鶏の白いフォン、魚のフォンでルーを溶きのばして作る。

ヴェーテに使うルーは、ベシャメルソースの白いルーをもう少し炒めて軽く色をつけた、ブロンド色のルーと呼ばれるもの。ヴルーテソースは、そのままではおいしくない。卵黄、生クリーム、チーズを加えて、風味、こくを補って使う。そして、料理の主材料に応じて三種類のヴルーテが使い分けられる。

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