地域ルポ 大井町(東京・品川) 息長く商売できる街
大井町は雑然とした街でありながら、多くの商店街を内包している。まず駅東口には品川銀座商店街、ゼームス坂下会、大井銀座商店街、大井すずらん通り商店街、大井東口商店街、浅間台通り商店会、見晴し通り商店会の七つの商店街が。
西口には大井西銀座商店街、大井駅前中央通り商店会、大井一本橋商店街、光学通り共栄会、さらに他に大井三ツ又商店街、二葉一丁目新道商店会など六つの商店街など、大きく分けて四ブロック計一七の商店街が存在する。
この小売(物販)店舗は総計で約七〇〇店、年間販売額五二二億円、飲食業が三四六店で、同八〇億六、〇〇〇万円という内容。(昭和63年商業統計)
小売店舗の中でも大規模店は少なく、阪急デパートを初め、イトーヨーカ堂、丸井の三店舗のみで、それも駅周辺に立地しているだけ。
飲食店の場合は、大手外食企業によるチェーン店はほとんどみられず、露面店ではマクドナルドとプロントの二店という寂しさ。駅周辺の再開発事業が進んでいるといっても、外食チェーンにとっては、まだまだ魅力のない街ということのようだ。
これは通りに面して大型の商業都市ビルが少ないこと。もう一つは商店街が駅アクセスの動線から離れていること、商店街間においての回遊性が乏しいことなどがあげられる。
このなかにあって、マクドナルドとプロント、中国レストランの銀座香林の運営状況を取材してみた。