エコラ、硬い肉をおいしくする食肉軟化調味料「コラーゲルDX」が注目

2005.05.02 300号 6面

エコラ(株)(東京都大田区、電話03・3750・1200)が販売する食肉軟化調味料「コラーゲルDX」(製造=(株)かたやま)=写真=は、硬い肉をやわらかくおいしくするとして注目を浴びている。

食肉の大部分は筋肉だが、その筋肉を束ねるコラーゲンやエラスチンなどの結合タンパク質をゲル化し、肉を内部までやわらかくする。結合タンパク質が溶けず、肉汁として漏出する(ドリップ)ことが防げるので、肉のうまみやジューシーさをしっかりと保つことができる。

すじ肉やばら肉など結合タンパク質の多い、いわゆる「安い肉」ほどその効果を発揮する。さらに、処理後の肉の重量が増量するので、加工肉の歩留まりが向上するといった二次的な効果もある。牛、豚、鶏、羊など肉の種類は問わない。

使い方は、肉量に対し一%の同品を五~六倍の水に薄めてコラーゲル溶液を作り、食肉に添加し、肉に溶液が浸透するように揉み込む。処理後三時間から一晩、冷蔵庫に静置する。特別な装置や複雑な工程、温度管理などは一切不要だ。

同品の特徴は、(1)硬い肉が表面だけでなく中心までやわらかくなる(2)ドリップが出にくく、うまみやジューシー感を損なわない(3)輸入肉に特有の牧草臭や獣臭が消える(4)冷凍しても肉質が劣化しない(5)焼き縮みが少ない(6)処理後の肉の重量が増し、加工品の歩留まりが向上する(7)溶液が肉にほとんど吸収されるので廃液処理が必要ない、など。

安全性に関しても、主成分は食塩や重曹であり、遺伝子組み換え物質やアレルギー性物質は使用していない。

価格は一キログラム当たり五五〇〇円。一袋で約一〇〇キログラムの食肉処理が可能だ。「従来品から比べると金額的に割高のように思えるが、従来型の酵素系軟化剤やインジェクションなどの機械による加工法に比べて、使い勝手や歩留まりなどの点で機能が高く、リピート需要が高い」と土師野(はしの)良明社長。

同品は(1)コストの安い輸入肉で高級感のある食品を作りたい(2)もっとジューシーな焼き肉メニューを提案したい(3)やわらかくておいしい新食品を低コストで開発したい(4)さめてもおいしい惣菜を開発したい‐‐などのニーズに応える逸品だ。

日本以外に米、豪、中、台、韓、カナダ、シンガポール、ニュージーランドでも特許を取得している。

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら