中央珈琲、喫茶店の協業化提案 「珈琲舎バン」を展開

2005.06.06 301号 6面

中央珈琲(株)(東京都港区、電話03・3403・3621)は、東京・青山に本社を構え喫茶店をメーンの取引先とする営業事業とサイフォン抽出によるコーヒーの提供を行う「珈琲舎バン」の直営店事業を展開。厳しい状況にある中小喫茶店の発展のため協業活動を提案。直営店はコーヒー以外に、くつろげる空間やサービスといった喫茶店ならではの価値を提供する。

同社の顧客である喫茶店は、後継者不足や大手チェーン店の影響で最大約16万軒あった店舗数が、現在は約8万軒と激減。同じく同社の取引先も減少し、今では500~600軒となっている。

守田勝昭代表取締役社長は「セルフタイプのチェーン店に対抗するためには中小の焙煎業者が、コーヒー豆の共同購入や共同配送センターを持ってあたるべきではないかと考える。問題点は多いが、個で対応するのではなく集合体として対応を行っていくことを呼びかけていきたい」と業界に団結を求める。

直営店は、1966年東京・新宿の伊勢丹会館に1号店を出店。店内は、当時としては画期的だったオープンカウンター式を施し、店頭に焙煎機を置いて焙煎工程を見せた。サイフォン式コーヒーの抽出技術に魅了され、喫茶店を始める人もいた。

「しかし、魅力のある昔ながらの喫茶店が少なくなった影響で、コーヒーに興味、関心を持つ人が減るのではないか」(同氏)と危惧する。この状況下、直営店は日本独自のサイフォン式にこだわり、快適に過ごせる空間を提供し喫茶店の価値を訴求する。

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