シダックス3月期連結決算 カラオケ店不振で減益
シダックス(株)(東京都渋谷区、電話03・5784・8911)の2005年3月期連結業績は、大規模病院給食の受託、連結子会社の増加などで増収となったが、売上げの4割を占める飲食カラオケ店の不振が響き減益で着地した。06年3月期は伸長分野である病院受託の営業力強化、共同仕入れ・物流による利益向上、飲食カラオケ店の利益改善で増収増益を目指す。
前期は病院・老人福祉施設などの受託の新規増加、飲食カラオケ店22店の開店、新たに連結子会社3社が加わったため、売上高は1552億6400万円(前期比10・2%増)に拡大した。3社を除く販管費率は0・5ポイント減の8・8%に抑えたが、既存の飲食カラオケ店の売上高(7・3%減)、粗利益率の低下で、経常利益は28億4000万円(同36・0%減)となった。
今期連結業績予想は売上高1600億円(3・1%増)、経常利益41億円(44・4%増)。病院などの受託は提携企業の拡大で、売店・給食だけでなく清掃・施設管理・事務の受託まで総合サービス提供を目指す。
飲食カラオケ店は、売上高1・0%減と厳しい予想。歌うだけでなく、会話や食事が楽しめる場として新需要開拓に努める。飲食カラオケ店の会員情報管理をグループ会社のエス・アイテックス(株)に委託。7月中旬から稼働会員800万人のうち上位顧客を対象に携帯電話会員を募る。飲食カラオケ店の利用促進だけでなく、グループ企業のマーケティングにも活用する狙いだ。
グループ各社の管理部門をビジネスセンター本部に集約、販管費率7%台を実現する。エス・ロジックス(株)による食材・消耗品の一括仕入れ、共同購買機構ファンズを通じた共同仕入れを促進する。ファンズには現在給食会社53社が参加している。年内には100社に拡大、PB共同開発も視野に入れる。