電化厨房最前線(37)麻布十番「楼漫亭」
高級鉄板焼き店が元気だ。麻布十番の「楼漫亭」もそのひとつ。今年4月のオープン以来、連日予約客が絶えず、にぎわっている。こだわりの食材をオーダーごとに焼きあげる鉄板焼き料理はシズル感抜群。店の味に魅せられたリピーター客も多い。調理を担っているのが電気式大型グリドルだ。その使い勝手について聞いた。
「アルミモールドヒーター採用の電気式グリドルは、まさに魔法の鉄板ですね!」と絶賛するのは料理長の細貝茂樹さん。
その理由は、(1)食材がムラなく焼けておいしく仕上がる(2)調理器周辺の温度が上がらず快適に仕事ができる(3)メンテナンスが簡単である、といったことにある。
この店では190度Cに熱した鉄板で食材をじっくり焼き上げる。その温度だと、料理のコンディション、提供時間ともに理想的な調理ができるのだと言う。
「立ち上がりが早く、鉄板の温度を常時一定に保てます。連続調理をしても温度が下がらず、お客さまのオーダーにいつでもベストの状態でこたえられます」
その秘密は、熱伝導に優れたアルミ盤にシーズヒーターを埋め込んだアルミモールドヒーターと鋼板内に装備されたセンサーにある。
鋼板中央部に六連装着されたアルミモールドヒーターは、通電と同時に熱を瞬時にしかも広範囲に伝える。そのため厚さが30mmもある鋼板が200度Cまで加熱するのに15分しかかからない。
さらにセンサーが1度C刻みで精密に温度をコントロール。デジタル式コントロールパネルには設定温度と現在の温度が常時表示されるので、食材に適した温度で調理ができる。しかも操作性に優れ、簡単に設定温度を変えることができる。店内の空気をクリーンに保てるのも魅力だ。
「炎や排気ガスがないので、お客さまの目の前で安心して調理ができる。料理を見て楽しんでいただけるのも利点ですね」
店内に静かで高級感ある雰囲気を演出するのに最適だと言う。
メンテナンスも簡単だ。
「毎日、営業終了後に拭き掃除だけで奇麗になります。ガスのように磨き作業や、オーバーホールの必要がありません。手間やコストが大幅に省けますね」
調理能力に長け、快適性と経済性に優れたアルミモールド式グリドルは、まさに「繁盛の決め手のひとつ」と言えそうだ。
店のメニューはコース料理7800円から、ソムリエお薦めのワイン60種ほか酒類も豊富。
◆店舗メモ
麻布十番「楼漫亭」(東京都港区麻布十番1‐5‐13、ニュー高雄ビル2階、電話03・3796・1012)営業時間=午後6時~午前0時/客席40(個室3)
◆現場からの声:楼漫亭料理長・細貝茂樹さん
当店のモットーは、愛情込めて焼き上げた料理と豊富なお酒をお客さまに心豊かに味わっていただくこと。その実現に大きく貢献してくれているのがアルミモールド式グリドルです。
肉、野菜、魚介とあらゆる食材が、ムラなくおいしく焼けます。その味はまさに食べて感動のある味だと自負しております。また、炎がなく店内の空気を汚さないので、お客さまにくつろぎの時間を提供できます。一般の方のお食事はもちろん、商談や接待、パーティーまで幅広くご利用いただいています。
◆三和厨理工業(株)「アルミモールド式グリドル」
三和厨理工業(株)の「アルミモールド式グリドル」は、熱伝導率抜群の特殊アルミ盤にシーズヒーターを埋め込んだ同社独創の熱源方式。この熱源を調理板に密着連装させることで、群を抜く加熱スピード(30mm厚の鋼板を約15分で200度Cまで加熱)と温度復帰力を実現している。特徴は次の通り。
(1)アルミモールドは熱伝導率が優れているので、ムダムラなく鋼板を加熱できる(2)グリドルに採用されている30mm厚の鋼板は蓄熱性が抜群。ステーキ150gを連続調理しても温度が安定している(3)センサーが1度C単位の精密さで温度をコントロール。デジタル式コントローラーは操作も簡単。設定温度と現在温度が表示されるので、おいしく焼き上がるツボを逃がさない(4)ヒーター周辺部の温度制御が正確にできる。調理温度の異なる料理を1枚の鉄板の上で調理可能(5)油煙が出ないのでフード、ダクトの汚れが少ない。炎がなく、店内の温度に影響を与えず、空調コストを軽減(6)従来の電磁誘導グリドルに比べ、約30%のコストダウンを実現、といった特徴がある。消費電力=6.0kw。サイズ=オーダーメード。
▽問い合わせ=三和厨理工業(株)東京事務所(電話03・3477・1901)