あんしん財団、「公的融資・助成金ハンドブック」会員事業所に無料で配布
あんしん財団((財)中小企業災害補償共済福祉財団=東京都新宿区、電話03・5362・2323)は、国や関係機関による中小企業向けの融資・助成金制度を紹介する「公的融資・助成金ハンドブック」=写真=の今年度版を発行した。資金繰りや新事業の立ち上げなどを考える経営者に役立つ冊子だ。3万4000部を作成し、希望する会員事業所には無料で配布する。今回から新たに用語解説コラムが加わり、さらにわかりやすくなった。
「融資の部」は国民生活金融公庫、中小企業金融公庫、商工組合中央金庫が取り扱う融資制度を抜粋。一般的な資金調達のための融資制度についてはもちろん、担保・保証人無しや家族の保証でも受けられる融資も掲載している。ほかにも地域産業振興向けの制度、省エネルギー化や環境保全を推進するための融資制度などを紹介する。今年から新制度として、社会問題化しているアスベスト対策支援融資の紹介を開始した。
「助成金の部」は厚生労働省が扱う労働関係の制度を抜粋する。創業や雇用に対する助成金をはじめ、従業員の育児や介護、パートタイマーと正社員の均等処遇に向けた取組みに対する助成などの項目がある。
●あんしん財団の沿革&事業
【沿革】▽厚生労働省許可の公益法人で1964年発足。以来42年にわたり災害補償共済事業のほか、職場のゆとり増進に貢献する福利厚生事業を実施。中小企業の健全発展と福祉の増進に寄与している。
【中小企業を対象にした3事業】▽災害補償共済事業=けがによる死亡補償額は最大2000万円。死亡・通院・入院・往診・障害に対し業務上・業務外を問わず、交通事故、海外でのけがも補償。けがをした日から最大1年間の長期補償を行っている▽災害防止事業=労働災害の防止や安全で快適な職場づくりのために必要な設備購入や機械の検査に対する各種助成のほか、安全衛生・健康づくりのためのセミナー、安全についての啓蒙活動などを実施▽福利厚生事業=全国の契約施設の利用、人間ドック、定期健康診断への補助。24時間健康相談サービス、メンタルヘルス、カウンセラーサービスをはじめとした各種無料相談。インターネットを使った情報交流サービス「あんしん財団ねっとワークプラザ」の運営など。
【加入資格・会費・会員数など】▽加入資格=18歳以上(上限なし)の法人役員、個人事業主と常時その事業所で働く家族および法人、事業主が常時雇用する従業員▽会費=被共済者1人あたり月額2000円▽会員数=26万0028事業所▽被共済者数=53万2281人(06年5月31日現在)▽問い合わせ=業務広報部(電話03・5362・2323、http://www.anshin‐zaidan.or.jp/)