低コストにこだわる必勝居酒屋メニュー(その6)豚足
豚足は、かつて焼き肉店特有の食材であり、その食べ方も、ゆでるか蒸したものに酢味噌をつけて食べるというスタイルがほとんどで、ごくマイナーな支持しかなかった。食材のイメージも上品とはいえず、特に女性客には不人気な食材だった。骨付きのものにしゃぶりつくという食べ方も、女性に敬遠される要因であったといえる。
ところが、最近ではこの事情は一変、急速に豚足の人気は高まってきた。その背景には豚足にタップリと含まれているコラーゲンの美容効果が注目され、にわかに女性の支持が集まったという事情がある。とはいえ、やはり女性にとっては食べづらい印象があるのは事実。
そこで、お薦めしたいのが、豚足の骨をはずして調理し、食べやすくして提供するスタイル。若干、下ごしらえに手間はかかるものの、食べやすさという付加価値が高く、原価の割には高価格で売れる商品になる。また、料理手法も従来の韓国料理的なものだけでなく、洋風やエスニック的な料理にも応用がきく。イタリアやスペイン料理には、豚足を使うものも多く、イメージ的にも女性好みのメニューが作れるのでお薦めだ。また、サラダ仕立てにしたり唐揚げにするなど目先を変えた料理も向く。
◇豚足のイタリア風
■参考原価=85円
■使用食材(1人前)
豚足(骨を外したもの70g)白インゲン豆(缶詰20g)ガルバンゾ(缶詰20g)グリーンアスパラ(ボイル8g)ニンニク(粗みじん25g)ホールトマト(100g)チキンブイヨン(100ml)赤ワイン(30ml)バター(5g)オリーブ油(5g)塩(0.3g)黒コショウ(0.04g)生クリーム(5ml)バジリコ(ドライ0.1g)
■調理法
(1)豚足はよく掃除し、適量の水で軟らかくなるまで3時間ほどゆで、骨を外して小口に切る。
(2)オリーブ油とバターでニンニクと玉ネギを炒める。
(3)ホールトマトを加えて炒め、赤ワインを注いで煮つめる。
(4)チキンブイヨンを加え、(1)を入れる。
(5)白インゲン豆、ガルバンゾを加え、塩、黒コショウ、バジリコを入れ、味がなじむまで煮込む。
(6)器に盛り、グリーンアスパラを添え、生クリームをかける。
■メニュー開発のコンセプト
軟らかく煮込んだ豚足のプルプルとした食感が楽しい、女性に人気のコラーゲンたっぷりのおつまみメニュー。
■応用のヒント
豆類は冷凍ミックス豆を使うと便利。
◇とろとろ豚足の辛み炒め
■参考原価=83円
■使用食材(1人前)
豚足(骨を外したもの80g)ニンニク(スライス6g)松の実(5g)長ネギ(粗みじん6g)万能ネギ(小口切り3g)糸唐辛子(少々)コチュジャン(20g)日本酒(10ml)ごま油(5g)サラダ油(5g)醤油(2ml)
■調理法
(1)豚足はよく掃除し、適量の水で軟らかくなるまで3時間ほどゆで、骨を外して小口に切る。
(2)ニンニクをサラダ油で炒める。
(3)長ネギ、豚足を加えて炒める。
(4)松の実を入れ日本酒をふる。
(5)コチュジャンと醤油を加えて炒め、ごま油をからめる。
(6)皿に盛り、糸唐辛子をトッピングし、万能ネギをあしらう。
■メニュー開発のコンセプト
骨を外して食べやすくし、コチュジャンの辛みを効かせて炒め煮にした韓国風のおつまみメニュー。
■応用のヒント
仕込んでおいて再加熱するだけで提供するとクイックサービスができる。ハチノスで作ってもおいしい。











