カシオ計算機とNTTドコモ、電子決済・店舗支援で新会社
カシオ計算機(株)(東京都渋谷区、電話03・5334・4111)と(株)NTTドコモ(東京都千代田区、電話03・5156・1111)は7月9日、携帯クレジット「iD」などによる電子決済と店舗支援サービスを行う「(株)CXDネクスト」を合弁で設立した。国内電子レジスターでトップシェアを誇るカシオの店舗支援能力と、iDの展開で培ったドコモの電子決済ノウハウを融合し、インターネットに直接接続できる低額の「ネットレジ」を利用した中小規模店舗におけるiDの利用拡大と低額で良質なサービスの提供を目指す。
新会社CXDネクストはiDや磁気クレジットカードを使った支払いに対する売上げ処理代行や請求・精算の業務代行など、代金決算に関するサービスを提供する。電子決算端末はネットレジと連動し、円滑な会計処理が可能だ。
また、売上げデータを30分ごとにセンターで自動集計し、ネット上で帳票やグラフを一覧できる。売上げ速報や業務連絡を携帯電話に配信できるなど、加盟店オーナーや店長の効率的な店舗運営を支援する。
独自ネットワークやサーバーなどの設備投資が不要なため低コストでのシステム運用が可能で、「新しいネットワークサービスを提供し、小売のIT革命を起こす」(夏野剛NTTドコモ執行役員)として、業務効率化と顧客サービスの向上を目指す。新会社は資本金7億5000万円で、出資比率はカシオ60%、ドコモ40%。社長にはカシオの尾平泰一開発本部システム統括部第一開発部事業開発室長が就任する。
流通業界は現在、コンビニや小売店で電子決済の導入が進み、電子マネーに対応しなければ生き残れない状況にある。一方、中小規模の店舗では導入・運用コストが高く、ネットワーク対応型レジの普及が遅れていた。