電化厨房最前線(50)石焼らーめん火山 小山店

2007.08.06 331号 19面

ラーメン店の熱源に変化の兆しが! これまでガスオンリーだった厨房にランニングコスト削減と厨房環境の改善を目的として、電化厨房機器を併用する店が見られるようになった。石焼らーめん火山・小山店では電気式のゆで麺機と食器洗浄器を採用し成果を上げている。

「電化厨房機器をガス厨房に取り入れてよかった点は、厨房内の温度が下がり快適な職場環境が実現できたこと、それに水道光熱費が大幅に削減できたことです」と、小山店店長・和気孝之さん。

最近、プロパンガスの価格は値上がり傾向にある。

「電気はランニングコストが安い。プロパンだけの店舗に比べ、光熱費が1ヵ月で約4万円も削減できています」

さらに水道代も大幅にカットできた。

同店が採用した無沸騰型電気式ゆで麺機は、湯槽の底部にモーター式噴流装置が設置されている。麺を入れたデポかごがリフトダウンすると、そこから98度Cの熱湯噴流を吹き付けて、麺を回転させながらゆで上げる。湯が沸騰せず、蒸発が少ない分、水の消費量も節約できる(通常の沸騰型の約1/3)。

同時に採用した電気式省エネタイプの自動食器洗浄器との相乗効果で、水道代もプロパン使用店より月3万円は安くなっている。

「小山店は電化の実験店でした。電気を併用するだけでもメリットが大きいことが実証されたので、今後はエコキュートの採用を含め電化に積極的に取り組みたいと考えております」と同チェーンを運営する(株)雅秀殿・総務課長の高橋洋一郎さん。

ラーメン店もいよいよ電化の時代に突入する気配だ。

◆店舗メモ

「石焼らーめん火山・小山店」/所在地=栃木県小山市東城南1─1─32、電話028・31・0082/営業時間=午前11時~午前1時/スタッフ=13人/調理器具=電気式ゆで麺機、食器洗浄器ほか/席数=59席

◆現場からの声:石焼らーめん火山小山店・店長 和気孝之さん

電気式ゆで麺機は調理時間をしっかり制御できるのがよいですね。当店のラーメンは、お客さまの目の前で石焼きの丼に入った麺に熱々のスープをかけて提供するのが売りです。それだけに麺のゆだり加減に気を使います。電気式ゆで麺機はあらかじめセットした時間で自動的にデポかごが湯から上がります。だからゆで時間にバラつきがなく品質をいつも一定に保てます。それに湯気が少なく、スタッフも快適に働けると喜んでいます。

◆日本洗浄機(株)「無沸騰噴流電気式自動ゆで麺機 UM721E」

日本洗浄機の無沸騰噴流電気式自動ゆで麺機は、常に98度Cにキープされた熱湯噴流で麺をゆでる。湯気上がりが少なく、水の消費が極めて少ない。そのうえ湯気を遮るシャッターが装備されているので、厨房内をいつもドライでクールに保つことができる。麺を入れるデポかごは簡単操作で上げ下げ自由。調理時間もデジタルタイマーでコントロール可能だ。調理中不足した水は、その分だけ自動注水され、湯の汚れを防ぐ。誰でもすぐにベテランなみに麺をゆで上げられる。

問い合わせ=日本洗浄機(株)(電話03・3750・4451)

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