日本ゼラチン工業組合、食用コラーゲンペプチド規格を制定
日本ゼラチン工業組合(東京都中央区、電話03・6667・8251)が06年度に新たに設置したコラーゲンペプチド製品委員会は、6月29日に「食用コラーゲンペプチド規格」を制定し、厚労省と経産省に提出した。この規格は、近年のコラーゲンペプチド市場拡大が目覚ましいことから、日本における同市場の健全な発展と商品・品質向上のために制定したもの。
規格制定に当たっては内外の各種ゼラチン規格をはじめとする規格などに配慮し、食品産業団体と関係省庁の意見や指導を受けている。コラーゲンペプチドとは動物(牛、豚、魚)由来のコラーゲンタンパク加水分解物。食用のコラーゲンペプチド販売は工業会会員製品だけでも01年813tから06年3145tと拡大し、07年は少なくとも3500t以上になる予定だ。
同組合加盟各社が製造販売するコラーゲンペプチドのユーザーは自主規格を満たしており、安全性や品質面で満足が得られる製品が使用できる。
〈規格の概要〉▽区分=食品▽表示=「コラーゲンペプチド」「コラーゲン加水分解物」「ゼラチン加水分解物」などで、アレルギー表示はユーザーの判断によるが、ゼラチンと記載することを推奨している▽原材料および製造方法=コラーゲンペプチドを制する目的で使用される原料は、すべてゼラチンと同様に食用に供される動物由来のもので、ゼラチンの加水分解により製造され、ゲル化能は有さない▽性状=白色~淡黄褐色の粉末品などもしくは淡黄色~濃褐色の液状品▽品質規格=〈純度試験〉重金属20ppm以下、ヒ素1ppm以下、乾燥減量10%以下、強熱残分3%以下、水銀0・1ppm以下、亜硫酸含有量(SO2)50ppm以下〈定量試験〉窒素含有16%以下〈微生物試験〉一般性菌数1000個/g以下、大腸菌群陰性(液状品の場合、乾燥品ベースとして上記規格を適用する)▽試験法規格=においの試験法やpH値の試験法、粘度の試験法、透過率の試験法など「におい」「にごり」の少ない規格値を設定している。