業務用加工食品ヒット賞中華:アリアケジャパン「有明鳳凰シリーズ ガラパック」
アリアケジャパン(株)(東京都渋谷区、電話03・3791・3350)が、07年の春に開発、導入した常温タイプのがらスープである「有明鳳凰シリーズ ガラパック老鶏、老鶏・豚、豚」(米国特許取得済み)商品は従来の冷凍ガラパックではネックとなっていた(1)冷凍ストック場所がいる(2)炊き出しに時間がかかる(3)炊き出し風味が不安定(4)光熱費がかかる(5)廃棄物が出る(6)後処理が面倒、といった課題を解決し手軽に本格的なスープが炊き出せる、画期的商品として脚光を浴びている。
外食・業務用向け商品に共通するが、これらは末端外食ユーザーで使用される場合にメニューとして登場するものの、商品・素材としては表に出てこないため、商品のアピール、育成が非常に難しいという課題を抱えている。
同社では外食産業向けでの取り組みでは最新の技術によって高品質の中華・洋食・和食向けスープベース・ソースなどを製造してきた。このためこの蓄積された技術力を背景に厳選された原料と製法で、これまでに実現できなかった本格的な風味が短時間で抽出できるがらスープの開発につなげた。
商品アイテムは老鶏、老鶏・豚、豚と用途に応じ3アイテムを揃えた。使い方としては20~40倍量の湯に同品を入れ、1袋(500g)を10~20リットルの熱湯で1~2時間炊くだけで、老鶏・豚骨をぜいたくに使用したうまみたっぷりの本格的ながらスープが簡単に炊き出せるという特徴を備えている。
このため、店舗スペース、時間・手間といった下準備のわずらわしさの解決、燃費を考慮しラーメン専門店はもちろんだが、産業給食やフードコート、中華飯店、ホテルなど幅広い末端外食ユーザーからの支持を受けている。
同社は天然調味料総合メーカーとして、日本をはじめ海外5ヵ国に総敷地面積47万平方メートル、総延床面積14万平方メートルの生産拠点を持ち、日本、米国、ヨーロッパ、アジアを主要マーケットに狙いを定め、構築を強化している。これら拠点で生産された一次加工品は、日本に運ばれ二次加工される。こうした最適地生産方式は原料の安定供給とコストダウンにも大きく貢献する。
天然調味料は各種の加工食品の原料となるため、安全面での対策が最重要課題だ。この面では原料や製品のトレサビはもとより、世界基準に基づいた衛生管理で対応する。
●酸辣湯
作り方/(1)ガラパック老鶏1に対し水10リットルの割合で煮出す。(2)豚ももなど具材は細切りし、それぞれ下処理をする。(3)鍋で(2)を炒め、香醋、(1)を入れ、一煮立ちしたら塩、醤油、黒コショウを入れ味を調える。(4)片栗粉でとろみを付け、溶き卵を加え、最後に刻みネギと赤ラー油をたらして供する。
●豆乳鍋
作り方/(1)ガラパック豚1に対し水10リットルの割合で煮出す。(2)(1)のだしに酒、塩、薄口醤油、豆乳を加え味を調える。(3)霜降りした鶏肉(豚ばらスライスも可)、長ネギ、椎茸、水菜など好みの具材を入れ火を通す。(4)好みでぽん酢、刻みネギを供する。
●つけ麺
作り方/(1)ガラパック老鶏・豚1に対し水10リットルの割合で煮出す。(2)醤油つけ麺たれR‐3、つけ麺オイルR‐3を器に入れ、(1)を200ml注ぎ入れる。(3)ゆでた麺を冷水で十分にゆすぎ、器に盛り付ける。(4)煮卵、メンマ、チャーシュー、ネギなどお好みのトッピングを添えて供する。
●オニオングラタンスープ
作り方/(1)ガラパック老鶏1に対し水10リットルの割合で煮出す。(2)玉ネギをスライスしバターであめ色になるまで炒める。(3)(2)に(1)を加えて煮込み、塩・コショウで味を調える。(4)(3)をココットに注ぎ入れ、バゲットの薄切りにグリュイエールをのせ、高温のオーブンかサラマンダーで焼き色を付ける。