室内開閉式ウオーターパーク「シーガイア」世界最大のオーシャンドーム

1993.10.18 38号 10面

世界最大のオーシャンドーム「シーガイア」(フェニックスリゾート)が宮崎にオープンした。東京ディズニーランド、長崎ハウステンボスなどと同様、本格的な大規模複合レジャー・リゾートを目指した一二世紀型・国際海浜コンベンションリゾート。「シーガイア」はそのネーミング(英語のSEA=海とギリシャ語のGAIA=大地・地球)が示す通り、空と海と緑の大地が豊かに広がる宮崎市一ツ葉地区の自然を守り、育みながら自然環境とリゾートライフと地域社会との新しい調和、共生関係を築く“人と文化と自然の交感リゾート”を創出している。思いっ切りリフレッシュができる南のスーパーパラダイスだ。香港、台湾、韓国など海外客も含め人気を集めている。

この「シーガイア」の開発・建設を進めているのは宮崎県、宮崎市とフェニックス国際観光(株)など一三の企業・団体が出資して設立した第三セクター、フェニックスリゾート(株)(佐藤棟良社長)で、総事業費二〇〇〇億円を投入している。バブル崩壊により全国各地でリゾート開発の規模縮小、中止などが相次いでいるが「シーガイア」はリゾート法下の成功モデルを目指し官民一体となって積極的に建設を推進しているもの。

第一期は集客のメーン建設となる世界最大の室内開閉式ウォーターパーク「オーシャンドーム」(長さ三〇〇m、幅一〇〇m)、新帝王トム・ワトソン設計の「トム・ワトソンゴルフコース」、国際テニストーナメントコート、そしてコンドミニアム、グループ、家族向けの「コテージ・ヒムカ」の五施設。このうちオーシャンドームは年間二五〇万人、一人当たり約九〇〇〇円の売上げを見込んでいる。

オーシャンドームの飲食店施設は「室内常温二八度」を前提に一七店オープン、当面客単価一〇〇〇~一五〇〇円、滞在時間平均六時間。入場者はヤングペアーからファミリーまで広く、ショー(昼・夜)を楽しみながら飲食が味わえる。店名ばビーチテラスの「コンクホワイト」「コンクピンク」「コンクバー」(UCC上島珈琲の出店)はビーチテラスで収容人員二二四席、サービス、メニュー内容はカフェテリア風テークアウトショップからバラエティーファーストフードショップ、ドリンク、テークアウトショップなど各層に対応している。このほか「シュガーボーヌ」のカフェテリア、「マルコポーロ」の和風レストラン(冷しよもぎうどんセットが人気メニュー)、「ジパング」の団体客専用和風レストラン、「ブエナ・ビスタ」(イタリアン料理)、「チャイナブルー」(無国籍点心類)などは直営店。またおみやげコーナーには「高千穂牧場シーガイア店」(南日本酪農協同(株)直系の高千穂デーリーファーム経営)が出店、デリシャスメニューを提供している。同店は一四四平方メートルで牛乳、乳製品、アイスクリーム、飲料、ビールなど二〇〇アイテム、一六メニューを販売、人気を集めている。ヒットメニューは(1)ソフトクリーム(2)ピタ(パンのルーツといわれる中近東が元祖のアラビア・パン=三八〇円)(5)アイスバーなど。客単価五〇〇円、年間四億円の売上げを目指す。新メニューとして「トロンチーノ」(イタリアンデザート)を提供、アンテナショップとして盛況。

来年秋にはホテル、コンベンションセンター・サミットも完成、集客力も大幅アップし将来性豊かな大楽園となりそう。また食のワンダーランドとしてもおいしさを満たしてくれそうだ。「シーガイア焼酎」も近々登場する予定。東京から一泊二日セット価格は六万六〇〇〇円(全日空)、三泊四日で八万二〇〇〇円。

<フェニックスリゾート(株) (シーガイア)会社概要>

■商号 フェニックスリゾート株式会社

■本店所在地 宮崎市大字塩路字浜山3083番地

■資本額 授権資本6億円12,000株

■総投資額 2,000億円

■オープン 1993年7月30日

■従業員 平成5年5月現在、約760人(最終雇用人員約2,300人)

■ドームゾーン

(1)グレートバンク

(2)シュガービーチ

(3)ラバーズヒルゾーン

(4)バリハイゾーン

(5)ラバーズヒルゾーン

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