食品メーカー開発奮闘記(12)テーオー食品 天然素材を生かす
明治初期から唐辛子の栽培と加工でスタートしたというスパイス業界では長い歴史と伝統を持つ企業がテーオー食品(株)。同社は、からし、わさび、カレー、コショウと外食産業、業務用向け香辛調味料のすべてに対応できる品揃えを誇っている。中でも昭和61年に開発したフレッシュパック、本わさびを主原料とした「生おろしわさび」(三〇〇g)とカナダ産マスタードを原料とした「ねりからし」(三〇〇g)の二種類(ポリ容器入り要冷蔵)、それにその後導入した「生おろしわさび」(三〇〇g)、「ねりからし」(三二〇g)、「生おろしにんにく」(二九〇g)、「マイルドマスタード」(荒挽)、「四川豆板醤」(三二〇g)といった生シリーズ製品は今では年商一〇億円を超えるという業務用における一大ヒット商品となっている。
ところで外食産業、業務用における昨今の商品の特徴としては、末端市場における人手不足、省力化などを背景に簡便性にプラス本物、ヘルシーといった商品コンセプトが開発の大きな前提となっているが、この面ではスパイス、調味料といった商品もこの例外ではない。
同社でも、ワサビ、ショウガといった天然素材をベースに、新鮮さを加味した製品作りとしてフレッシュパックシリーズ製品群を開発した。
「フレッシュ本生しょうが」は新鮮な国内産のショウガの香り豊かなおろしたてをフレッシュパック(皮むきやおろす手間が省ける)、「生おろしにんにく」は選びぬいたニンニクを使い、おろしたてをフレッシュパック(利便性・保存性)、「マイルドマスタード」(荒挽)は厳選したブラウンマスタード種子に各種調味料をブレンド(利便性と保存性)、「四川豆板醤」は中国産原料を厳選、じっくりと手間をかけ深みのある本格的四川風に醸造(利便性と保存性)、「ねりからし」はカナダ産優良品種の原料を使い練りたてからしの風味と辛味をフレッシュパック(利便性と保存性)-といったそれぞれ商品特徴を持っている。
一方、こうした中でこれらと並行、昨今は香辛料メーカーとして有利性を生かして業務用向けの各種レトルト食品類にも力を注いでいる。
「ビーフカレー」(甘口、辛口各二〇〇g)、「ビーフカレー」「カレーソース」(各三kg)などはこの典型だが、10月1日からはさらに、うどん・そば店向けとして「カレー南ばん」 (二八〇g)も新発売するなどしている。
いずれにしても業務用香辛料の専門メーカーとして、平成5年6月期決算では約四〇億円(前年対比一〇八%)を計上、さらには社内的にも研究開発部門の充実として外部顧問二人の登用に加え、人員を将来の倍に増強するなど意欲を見せているだけに、新工場(岩手県)の完成とともに商品開発面でも期待は大きい。
◆会社メモ
▽テーオー食品(株)▽本社=東京都豊島区南長崎二-一四-一四 電話03・3952・1381
▽代表者=河内釣一
▽主要業務用商品=カレーフレーク、調味類、カレー缶類、わさび、マスタード、しょうが、にんにく類、フレッシュパックシリーズ、中華シリーズ、スパイス類














