お店招待席 ピザ・パスタ専門店「ピザスタジオ」(東京・三軒茶屋)
新玉川線三軒茶屋の北口から五、六mのところ。三階建てビルの地下一階での出店。店舗面積一〇〇坪、客席数一一六席の大型店で、昭和50年ごろまでは食品スーパーが出店していた。
経営不振でこのスーパーが退店したあと、ピザチェーンのピザハットが入居し、昭和63年まで営業していたが、本部法人組織の変更によって、店名が現在の「ピザスタジオ」になった。
この店のバック資本はアサヒビールだが、チェーンオペレーションの変更によって、店の営業システムやメニューが広がり、それによって店への集客力が増した。
ピザスタジオとしては五年前からの営業だが、店の売りものは手づくりのフレッシュピザで、このほかにスパゲティ、ドリア、グラタン、ラザニア、フライドチキン、フライドポテト、サラダなどをラインアップしている。
主力商品のピザは、チーズを基本にオリジナルのトッピングが二〇種あり、大抵の好みのものなら食することができる(メニューアイテム四〇種)。
代表的なものはシーフード(エビ、イカ、アサリ、ツナ)、プリンセス(卵、ベーコン、パイナップル)、プライム(ペパロニ、メキシカンポーク、ベーコン、マッシュルーム、オニオン、ピーマン、トマト)、ノルディック(アンチョビ、ツナ、ベーコン、オニオン)、エクセレント(ペパロニ、メキシカンポーク、ベーコン、マッシュルーム、ナス、トマト、ピーマン、ガーリック、タケノコ、オニオン)などで、このうちのプリンセスは、甘酸っぱく、女性のためのピザ、ノルディックはコクのある塩味でビールにフィット、エクセレントは一〇種ものトッピングを使ったピザの集大成として、それぞれ人気がある。
ピザはもちろんパンピザとクリスピーの二種で、好みに合わせてメニューをチョイスでき、このバリエーションは多様に広がる。
もう一つ、この店の売りものにサラダバーがある。これは新鮮なフルーツと野菜類をセットにしたもので、ドレッシングは和風、中華、サウザンド、ノンオイルの四種類。一般的になり過ぎたフレンチやイタリアンドレッシングは、インパクトがないのでこの店では置いていない。
サラダの種類は二〇種。価格はLサイズ六五〇円、Sサイズ三八〇円で、一目で好みのものを自由に選択することができる。
このほかにはサラダバーコンビ七八〇円がある。これはサラダと飲みものをセットにしたもので、女性に人気。
コンビネーションといえば、ピザとスパゲティ・サラダの組み合わせのランチメニュー(六八〇~七六〇円)も人気がある。
客層は業態および提供商品の性格から女性が多く、二〇代、三〇代などが八割。客単価は昼六〇〇円、夜一一〇〇円で、主力のピザ商品が全体売上げの約七割(クリスピータイプ七、八割)を占める。
しかし、商品に自信がありながら、正直いって消費者へのインパクトはもう一つといったところだ。一日平均来店者数約四〇〇人、日商三四万円のレベルで、一日の坪売上げは三四〇〇円ということになる。
「店の広さの割には、客席のレイアウトといいますか、フロア構成がスッキリしないせいで、落ち着けない面があるから、そういった点で集客力が高まらないという気もするのですが、現在本部にはその点の改善をお願いしているところです」(佐藤康則店長)
だが、この地での開業がトータルで二〇年近くになるので、固定客が七割というのが大きな強味だ。イートインに加えてテークアウトもやっている。これは全体比二割のウエート。
(しま・こうたつ)
・住所/東京都世田谷区三軒茶屋二‐一五‐五
・電話/03・3414・0810
・営業時間/日~木11時~翌2時、金・土11時~翌5時