下町餃子「亀戸餃子」 味は日本一、値段は東京一安く

1994.07.18 56号 21面

多い日は一日一万五〇〇〇個の餃子を売る亀戸餃子。亀戸の人間でここを知らなかったらモグリ。

その日作ったものはその日に売り切るシステムのため、見込みで製造したものが営業時間は7時までなのに売切れで4時頃閉店せざるをえない時があるのが悩みの種。

創業以来四〇年「味は日本一、値段は東京一安く」と庶民の味方に徹してきた。主婦がサイフの中身を気にせず買える値段がモットー。メニューは焼餃子一皿五個二五〇円のみ。持ち帰りも経木で白い紙に包むにとどめる。餃子以外にはなるべくお金をかけない。“昔”は中卒の金の卵を十数人雇ってすべて手作りだったが、今は機械化して、いったん蒸すところまで工場で行い、低価格維持に努めている。

餃子の主材料はキャベツ、豚肉、ショウガ、ニンニク、ニラ、玉ネギ。特徴は野菜二に対し肉が一。野菜の比率が高いのであきずに何個でも食べられてヘルシー。季節によって野菜も旬だったりヒネだったりして味が異なるため、毎日味見して調味料をかげんする。冬野菜の一番おいしい時が餃子の旬でもある。

四〇年前に見よう見まねで始めた餃子。神長社長は亀戸餃子は完全食品という。野菜、肉、焼油少々はほどほどのエネルギー、粉は炭水化物。健康的に理想にかなっている。子供から老人まで、全ての年齢層のファンを持つ。

・店名=亀戸餃子

・場所=東京・亀戸

・TEL=03・3681・8854

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