特集・宅配ピザ お店紹介 「シカゴピッツアファクトリー」グリルチキン人気

1994.10.03 61号 14面

(株)トロナジャパンが展開する「シカゴピッツアファクトリー」はこのほど、全店でグリルチキンをサイドメニューとして導入した。油控えめのヘルシー感が受け、発売以来オーダー構成比の二五%を占める人気メニューとなっている。

同メニューは、ヘルシーブームに乗って米国で急成長したファストフード「ボストンチキン」のヘルシー思考を一早く取り入れたもの。日本人好みのスパイシーにアレンジしている。国内のFFでも日本KFCがアンテナ的に手掛け始めるなど、今後フライドチキンに替わる人気メニューとして注目されている。

グリルチキンを始めたきっかけは、同店独自のピザオーブン(平釜式)の特徴を生かし、調理の汎用性を高めるため。

宅配ピザ店のオーブンは、ほとんどがコックレスで便利なコンベヤータイプだが、肉汁がたれるグリルチキンや、設定変換が必要なサイドメニューに関わるオーブンの併用は、メンテナンスなどの理由から敬遠しがち。そのためサイドメニューの充実化にはフライヤー、レンジなど新たな厨房設備の投資が必要とされている。

同店のオーブンは単純構造の平釜なため頑丈で、また設定が無いため調理途中でも他のメニューを自由に出し入れ出来るメリットもある。そのためサイドメニューの開発には前述の懸念が伴わなかったという。

いままで平釜といえば、コンベヤーオーブンよりも熟練した技術が必要とされ、オーダーのピーク時の生産性もコンベヤーに比べ二割ほど低いことから、アルバイト主体でオーダーのピークを有する宅配ピザ店では、投資コストが安いにもかかわらず利用される頻度は低かった。

だが、このたび、同店のグリルチキンに見るメニュー開発と、その人気ぶりは、平釜を再度見直す好機といえそうだ。

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