万世の盛り付けから配膳まで自動化の「ロボコック」反響呼ぶ

1994.10.03 61号 27面

(株)万世(東京都千代田区、03・3251・8170)は7月中旬、オートメーションカレーショップの実現に向けて実用新案申請中の省力型カレーショップシステム「ロボコック」を本店一階に試験導入したところ反響が大きく対応に追われている。同社ではすでに昨年9月、東京・水道橋に配膳と下膳をベルトコンベヤーで機械化したラーメン店をオープンしており、今回の開発は配膳プラス盛り付けも機械化、人手をより減らすことに成功している。飲食店は売上げの二〇~三〇%が人件費といわれており、低価格ブームの中でロボコックに熱い視線が集まったようだ。

盛り付けから配膳まで行うロボコックは、注文をレジで行い、レジでボタンを押すとコンベヤーに自動的に発泡スチロール製の容器が降り、この容器がコンベヤーを流れる間に一人前のご飯が盛られ、成形され、カレールーが盛り付けられ、カウンターに座ったお客の前で止まる。注文してからの提供時間は約三〇秒。ロボコックに従業員は常駐せず巡回のみ。

ジャーには三・五升のご飯、充填器には四〇人前のルーを保存できる。現在は万世カレー一品のみ。一食三二〇円。システム総額は一〇〇〇万円で、一日一〇〇食売ると二年でペイできる。

充填器の中身を替えたり、数を増やせばメニューバリエーションも広がる。今後、料金支払いシステムなど改善を加え、駅のコンコースや商店街向けに本格的省力型カレーショップとして外部にシステムを販売していく予定だ。

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