ホテル特集 東京・多摩地区「京王プラザホテル八王子」VS「パレスホテル立川」
首都圏の大手都市ホテルが激しく競合し合う中、郊外都市でもこの流れをくむチェーンホテル同士、地域密着型ホテルとして同じ商圏内で競合し合っている。
東京都西部の多摩地区では、相次ぎオープンした京王プラザホテル八王子(東京都八王子市旭町、0426・56・3111)とパレスホテル立川(東京都立川市曙町、0425・27・1514)が、多摩川を挟み対峙する局面を迎えた。
9月9日、先発の京王プラザホテル八王子が、JR八王子駅北口前に、京王プラザホテルチェーン四番目のホテルとして、また、パレスホテル立川は、パレスホテルチェーン六番目のホテルとして、立川駅北口、立川基地跡地再開発プロジェクト「ファーレ立川」内に、10月13日オープンした。
京王プラザホテル八王子は、総事業費二〇八億円、延床面積三万一四八平方メートル、地下二階、地上一五階、客室二〇〇室、料飲施設九店舗、宴会場一三室、年商五〇億円、売上げ比率宴会五二%、料飲二八%、客室一六%、その他四%、客室稼働率七〇%、従業員三五〇人(地元採用九〇人)。
一方のパレスホテル立川は、総事業費七五億円、延床面積二万五七〇〇平方メートル、客室二三八室、宴会場一一室、料飲施設六室、年商四八億円、売上げ比率宴会五二%、料飲三〇%、客室一八%、客室稼働率六五%、従業員数二六〇人(地元採用一〇〇人)。
これら二つのホテルを含み、東京都が推進する立川、八王子を中心とした業務核都市の核として建設が進む「ファーレ立川」は、住宅都市整備公団が主体となり一一棟のビルを建設する。ビルには、ホテルのほか、図書館、女性総合センター、シネマシティー、高島屋などが入る。
各建物は歩行者デッキで結ばれ、平成9年にはモノレールが上北台(新青梅街道)から京王多摩センターの全長一六キロメートルが開通する。乗車人口一二万人弱が見込まれる。「ファーレ立川」の商業人口一万人、流動人口三万人といわれるだけに、受ける影響は大きい。
来年3月立川南口にオープン予定の帝国ホテル系「ザ・クレストホテル立川」、京王多摩センターの「京王プラザホテル多摩」が、九六年一〇〇室増室でリニューアルオープンすることで、多摩地区は、多摩川を挟み激しい戦いとなりそうだ。