お好み焼き・たこ焼き・もんじゃ焼きお店紹介 「お好み館T&M」

1996.02.05 94号 12面

お好み館T&M(東京都墨田区、03・3612・3412)の芦田敏明オーナーは、飲食店勤めからサラリーマンになったものの、男子一生の仕事はサラリーマンにあらずと脱サラ、二八歳でお好みを始めた。

「実家の家一階を使えることが幸いして独立することができました。経験からして飲食店をするなら高級か低価格化のどちらかに絞らないとダメ。土地柄からいって大衆的な店を作りたい。それなら学生時代に食べ親しんだお好みとなりました。お好みをメーンにして自分の好きなメニューを提案していければ……と柔軟な考えで始めました。自分で焼きたかったし、当時マヨネーズが新鮮だったので関西風とした」

墨田区八広界隈は住宅街で日中は人がいない。大型スーパーの出店が目立ち、何代も続いている商店は軒並み営業不振となり、跡継ぎもいないところが多く店を閉めるケースが続出している。飲食店といえども同様である。そのような中でこの店は、若夫婦が力を合わせて切り盛りする気さくさがうけ、地元のファミリーから女の子、それに表通りに面していることから一見の客の利用が多く、不振な地元商店をしり目に健闘している。

「二人で働けること、お客さんと親しくなれて、おいしいと言われた時が最高」と言う。

粉に山芋が入っているのでギューギュー押さえつけずにフワッと焼くことが信条。土地柄もんじゃの要望が強く、後でメニューに加えた。お好み対もんじゃの売上げ比は四対六。一グループ、まずもんじゃを二つ頼んで自分たちで作りながら食べ、終わるころにオーナーが焼いたお好み一つが提供されるという具合。

客単価約二〇〇〇~二五〇〇円。一年前の改装で客席を掘りごたつにし、三二席と広くした。売上げは対前年比一・五倍で推移。

お好みの人気メニューは(1)「日本風」(もち・チーズ=七〇〇円)(2)「フランス風」(エビ、タルタルソースかけ=八〇〇円)(3)「ミックス焼き」。もんじゃは四五〇円から。営業は午後5時から。

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