東京・東久留米で誕生した「TOKYOひがしくる麺」 地産地消のもっちり中華麺

2013.04.01 409号 10面
試食販売では寸胴を屋外に持ち出して作りたてを提供。小麦の風味が豊かな極太麺に500人の市民が舌鼓を打った

試食販売では寸胴を屋外に持ち出して作りたてを提供。小麦の風味が豊かな極太麺に500人の市民が舌鼓を打った

販売会場には馬場一彦東久留米市長も応援にかけつけた

販売会場には馬場一彦東久留米市長も応援にかけつけた

 「東久留米つながり・活力まちづくり協議会」は、行政と地元農家、地元企業、市民との協業により、東久留米市の特産品「柳久保小麦」を使った中華麺「TOKYOひがしくる麺」を開発。このほど東久留米市まろにえ通りで開催された「グルメフェスタINくるめ」にて試験販売を行ったところ、開店直後から30分待ちのにぎわいをみせ、用意した500食は瞬く間に売り切れた。

 原材料の柳久保小麦は江戸時代後期から盛んに生産され首都圏の重要な食糧源であったが、戦中の国策により生産が途絶えてしまっていた。わずかに残った種で、地元農家による「東久留米柳久保小麦の会」が生産を再開し、東京都の認定地域特産品に認定されるまでになった。

 製麺は市内の製麺会社「三河屋製麺」が行う。小麦粒の表皮部分である「ふすま」を練り込むことで柳久保小麦独特の香ばしい風味を生かした。「柳久保小麦はグルテンが強く、中華麺にするにはつながりにくい。12番の極太麺にしたことで食感も風味も豊かになった」とプロデューサーの渡邊恭子さん。将来的には市外にも販売し、同商品とともに同市のPRにもつなげたい考えだ。

 同商品は市内6店のラーメン店や料理店で提供される。試験販売では市内の人気ラーメン店「丸め」が全面協力した。同店では、同商品の特徴である小麦の風味と食感を訴求するために、つけ麺で提供する計画だ。「材料・製法にこだわるラーメン店は多いが、地元食材を生かしたラーメン店は少ない。地域の味をアピールする店が増えればラーメン業界の活性化にもつながる」と店主の丸目精一さんは語った。

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