ほっかほっか亭、宅食事業を本格展開 「ほっか食楽」サービス関東でも開始
持ち帰り弁当の「ほっかほっか亭」が宅食事業を本格化させる。12年6月から近畿の一部店舗でテスト運用していた「ほっか食楽」サービスを東京都足立区の「東保木間店」でもこのほど開始。15年度をめどに全国展開へと広げる計画だ。
現在、「ほっかほっか亭」では近畿地区8店、関東地区1店の計9店で、自宅まで弁当を配達する宅食サービスを行っている。「ほっかほっか亭」を運営するハークスレイの青木達也会長は10日に開催した前期決算説明会で「マーケット分析も終え、採算ベースに十分に乗せられるとの手応えだ。いよいよ全国展開へと進めていく」と述べ、同サービスを年内に最大60~70店へ拡大させる。
「ほっか食楽」は「おかず」「御膳」「よくばりセット」の3パターンを週5日か7日で週単位に契約して配食するサービスで、現状の利用数は各店120食程度。だが、「関西地区でのリピート率は90%を切らない。店の所在地、味も知っている安心感に加えて、配送業務ではなく、人間関係を大切にする『ほっかレディ』に常連が付いている」とし、猛烈な営業活動なしで固定客を抱える。さらに、毎日同じ「ほっかレディ」による配食効果でデザート、サラダ、味噌汁、漬物などオプション利用も増えて、3分の1以上の利用客の1食当たりの単価は約850円と当初想定の550円を大きく上回っている。当面は関西と関東での事業拡大を図るが、人的、物的環境が整えば、展開エリアを全国へと広げる考えだ。
「ほっかほっか亭」では来店客を待つこれまでの営業姿勢に加え、顧客ニーズに応える外販営業も強化している。「進化しなければ生き残れない。中食の持ち帰りのノウハウ・技術で差別化できる道を磨き上げる」とし、「ほっか食楽」のほかにも、1.5km程度の小商圏でイベント会場や事業所などに配食する営業活動を進めている。