インバウンド特集:訪日客が喜ぶツボ!東京繁盛店事例=新宿「牛繁新宿1号店」

2016.01.04 442号 16面
集客の裏技 素手で行う網交換が外国人客の注目を集める 薄型の網なので、やけどの心配はないという

集客の裏技 素手で行う網交換が外国人客の注目を集める 薄型の網なので、やけどの心配はないという

特選牛4点盛りで外国人の和牛ニーズに対応する

特選牛4点盛りで外国人の和牛ニーズに対応する

 ●1週間連続来店のリピーターも 外国人従業員を強力な戦力に

 東京・新宿の焼肉店「牛繁 新宿1号店」は、来客数の4割が外国人客で、日によっては客席の8割が外国人客で埋まるほどの盛況ぶりをみせている。これほど外国人客の人気を獲得している理由は、客層に合わせた外国人スタッフの教育にある。

 同店は高い外国人率の中でも特にアジア系外国人客からの人気が高く、中国・ベトナム系が合わせて外国人客の8割を占めている。最多来客層であるアジア系外国人客から最も好評を得ているのが“日本のおもてなしを身につけたアジア系外国人スタッフ”の存在だ。

 今までは裏方に回しがちだった外国人スタッフを、積極的に接客スタッフとして起用。

 「日本人が外国語で接客するだけではつかみきれない機微を身につけている」(星川宗一郎マネージャー)と語るように、同じアジア系の外国人スタッフの丁寧な接客が喜ばれ、一週間連続で来店する外国人客もいるほど。しかし、ただ外国人スタッフに接客させればよいというものではなく、日本式の気配りを身につけさせなければならない。それには「根気強く言い続けること」だと星川マネージャーは語る。丁寧に皿を置く、笑顔で対応など、基本的な所作さえ身につけられれば、食べ方の説明などの際に会話が弾み、より注文をしやすい空気が生まれる。この空気感の醸成は、日本人スタッフでは一朝一夕には行えない。

 他にも、外国人の和牛ニーズに応えるため従来の和牛3種盛りに加えて4種盛りなど高単価商品も追加。また、海鮮を好むアジア系の需要を狙い、メニューに海鮮焼きを追加し、外国人客の注文率5割を超える人気メニューになっている。

 ●店舗情報

 所在地=東京都新宿区新宿3-11-10エクレ新宿2階/営業時間=午後5時~翌午前0時(日祝・午後4時~午後11時)/坪数・席数=33坪・16席/平均客単価=3,000円

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