飲食店のIT化をサポートする即戦力 「レストランボード」
予約業務をペーパーの台帳で管理している飲食店は多い。忙しい営業時間帯だと記入がつい乱雑になったり、ダブルブッキングなどのミスが発生することも。そんなトラブルを一気に解消し、予約業務を効率化するのが「レストランボード」だ。昨夏、導入に踏み切った「Cafe&Dining nurikabe」の安部将広店長に、そのメリットについて取材した。
●予約台帳と顧客台帳が自動で一本化 ダブルブッキングや機会ロスを解消
「レストランボード」とはiPadで管理する予約台帳アプリ。(株)リクルートライフスタイルが、飲食店の業務効率化をサポートする目的で提供しているものだ。「Cafe&Dining nurikabe」では、予約管理業務の効率化を目指して、「レストランボード」の導入に踏み切った。
「アイコンで直感的に使い方が分かるようになっていますし、店のスタッフはスマホなどでタッチパネル操作には慣れているので、マニュアルや説明なしでどんどん使いこなしていますね」と、操作性の良さについては安部店長も太鼓判を押す。紙の台帳を使っていたときよりも記入ミスが減っただけではなく、ダブルブッキングを警告してくれたり、予約の変更履歴が確認できるので、トラブル防止につながっている。
iPhoneで予約の確認や登録ができることも使い勝手の良さの一つだ。店外からでも予約の入り具合がチェックでき、売上げ予測や仕込みの段取りなどにも役立つ。
「店の外でご予約の電話を受けたときでも、その場でiPhoneで予約状況を確認して対応することができます。いちいち店に電話して確認する手間がないので、お客さまをお待たせすることがありません」と安部店長は語る。
「レストランボード」では予約管理と同時に顧客管理を行なうこともできる。予約を受ける際に入力した情報は、そのまま顧客情報として保存され、来店回数・頻度、直近の来店日などのほか、食物アレルギーなどの情報や、「Airレジ」と連携することで料理やドリンクの注文履歴も蓄積されていく。「お客さまのお好みに合わせたきめ細かいサービスを提供することができ、ご好評をいただいています」と安部店長。
さらに、「たとえば『お誕生日』『結婚記念日』などのお客さま情報を自由に書き込むことができるので、情報をスタッフ全員で共有して、丁寧なおもてなしに役立てています」と接客向上のメリットも大きい。
基本機能に加えて、有料オプションを利用することで、集客アップにつなげることも可能だ。たとえば「メッセージ配信」は、個別・一括配信だけではなく、「来店の〇日後」「誕生日の〇日前」といったタイミングを指定して配信することもできる機能。「当店で忘年会を開いてくださった幹事さまに、年末、一斉に『サンキューメール』を配信したところ、1月に再来店いただくことができました」とリピーターにもつながっている。
業務効率化のためにIT化に踏み出したいと考えている飲食店経営者にとって、操作が簡単で、IT化の効果をすぐに実感できる「レストランボード」は、まさにその一歩にふさわしいといえるだろう。
●店舗情報
「Cafe&Dining nurikabe」 東京都渋谷区恵比寿南3-1-2サウスビル4階/席数=24席
◆レストランボードの機能
●基本機能(無料)
(1)予約管理
タッチパネル操作で予約業務が完了
(2)顧客管理
予約を登録すると顧客情報を自動的に保存
(3)スマートフォン対応
店外でiPhoneでも予約の確認・登録が可能
(4)系列店舗管理機能
系列店で予約情報の共有が可能
(5)0円でカンタンに使えるPOSレジアプリ「Airレジ」と連携
会計、売上げ分析などの店舗業務を効率化
(6)「ホットペッパーグルメ」と連携
「ホットペッパーグルメ」のネット予約が自動的にレストランボードに反映
●オプション機能(有料)
(1)ネット広告配信
(2)ホームページ作成
(3)メッセージ配信