テイクアウトサービス最前線(3)電話注文と待ち時間が課題 アプリ活用で潜在需要を喚起
「Uber Eats」(ウーバー・イーツ)などの宅配アプリにより、フードデリバリーが話題となっている。電話ではなくスマホから簡単に注文できるようになったことで利便性が向上し、また配達を飲食店に代わって実行してくれるということが大きなポイントだ。一方、飲食店のテイクアウト販売は、中食市場全体の伸びに比べ、あまり目立たない。海外ドラマなどでもよく描かれているように、飲食店のテイクアウトを楽しむのは海外では一般的だが、なぜ日本では浸透していないのだろうか。
日本の中食文化を牽引しているのはコンビニやスーパーの惣菜・弁当だ。それらは各社各店の努力により手軽に短時間で購入できる。対して飲食店のテイクアウトは、電話注文や待ち時間を要するため、あまり浸透しなかったと考えられる。しかし、いくらコンビニ弁当が便利だとはいえ、「おいしさ」という点では、作りたてを提供する飲食店のテイクアウトに軍配が上がるはずた。電話注文や待ち時間という課題を解決すれば、潜在需要を喚起できるはずだ。
(テイクアウトナビ(株) 代表取締役社長 加地倫文)