数字で読み解くフードサービストレンド:外食時の飲酒機会 60分以内のちょい飲みは26%
花見シーズンが近づくと、早い時間からちょっと一杯、なんていう「ちょい飲み」をしたくなる人も多いかもしれません。
エヌピーディー・ジャパンが提供する外食・中食市場情報サービス『CREST』によると、2018年1月~6月計の外食における飲酒機会(20歳以上)のうち、食事にかかった時間が60分以内の「ちょい飲み」は26%で、約4分の1を占めます。
月次で見てみると、4月は他月よりもこの比率が高く、18年4月は約29%で、18年前半(1~6月)では、一番高い比率でした。4月のちょい飲み需要をうまく取り込むことに商機がありそうです。
この60分以内の「ちょい飲み」の食シーン詳細を見てみると、平均客単価(1人当たり)は、1767円で、アルコール飲料を平均2.2杯飲んでいます。フードの皿数は3.3皿です。平均グループ人数は、3.4人という数字になっています。
2時間以上のアルコール外食機会の平均客単価は3431円で、60分以内の倍の金額ですが、滞在時間も2倍ですから、客席の回転を考えると、ちょい飲みはなかなかありがたいお客さまであるといえます。
アルコール杯数もお替わりしている人が多いですから、昼間や早い時間のちょい飲みであっても、お替わりをおすすめすることは有効であることが分かります。
ちょい飲みでは、ビールが圧倒的に多く飲まれており、ターゲット層となるのは60~70代のシニア男性です。ちょい飲みの実態を知ることで、需要をしっかり取る対策を立てることが有効となるでしょう。
(エヌピーディー・ジャパン 東さやか)