TAKE OUT調査 持ち帰りラーメンの広がる可能性

2020.07.06 497号 08面
餃子の王将「餃子の王将ラーメン」

餃子の王将「餃子の王将ラーメン」

リンガーハット「ぎょうざたっぷり食べるスープ」「長崎ちゃんぽん」

リンガーハット「ぎょうざたっぷり食べるスープ」「長崎ちゃんぽん」

麺屋武蔵「味玉ら~麺」

麺屋武蔵「味玉ら~麺」

福しん「あじたまラーメン」

福しん「あじたまラーメン」

ど・みそ 八丁堀店「特製みそこってりらーめん」

ど・みそ 八丁堀店「特製みそこってりらーめん」

京豚骨拉麺ばんから「お店のまんま角煮ばんから 2食入り」“お店のまんま”状態の冷凍ラーメンが真空パック入りで届く。丼に入れ、レンジでチンすると、店で提供されるのとまったく同じ状態に出来上がる

京豚骨拉麺ばんから「お店のまんま角煮ばんから 2食入り」“お店のまんま”状態の冷凍ラーメンが真空パック入りで届く。丼に入れ、レンジでチンすると、店で提供されるのとまったく同じ状態に出来上がる

ラーメン二郎 環七一之江店「お持ち帰りラーメン(小)」スープの中には大きなチャーシューが!

ラーメン二郎 環七一之江店「お持ち帰りラーメン(小)」スープの中には大きなチャーシューが!

麺屋Hulu-lu「ラーメンバーガー(スープ付き)」

麺屋Hulu-lu「ラーメンバーガー(スープ付き)」

蒙古タンメン中本「蒙古タンメン」

蒙古タンメン中本「蒙古タンメン」

コロナ禍による生活様式の変化で、これまで持ち帰りが難しい、とされてきたラーメンにも、ついにテイクアウト(以下、TO)のウエーブが押し寄せた。「麺が伸びる」「スープが冷める」「持ち帰りづらい」などTOラーメンには課題も多い中、それでも「店内の飲食は避けたいが、いつものあの味を食べたい!」という固定ファンを中心に支持されている。ラーメンに愛を込める各店のTO戦略を探った。

※本記事に記載されている商品は、取材購入時の情報です。現在の販売状況は定かではありません。

●餃子の王将

「餃子の王将ラーメン」 510円(税抜き)※東日本の店舗価格

レンジ調理で熱々の味が突出した人気の要因か

ラーメンの持ち帰りは、電子レンジ調理する「レンチンシリーズ」商品として3月21日から初めて開始。同シリーズは麻婆豆腐弁当、酢豚弁当なども展開しているが、ラーメンの人気が突出して高く、購入客は従来のファンが多い。直営520店全店(国内)における一日の平均販売数は5月時点で約2200食。レンジ調理で仕上げるため、店と変わらず熱々で食べられる点も人気の要因のようだ。

提供方法:「麺・具」「スープ」の中皿2層式

調理:電子レンジ(500W)で約2分30秒

持ち帰りやすさ:★★★★☆

●リンガーハット

「ぎょうざたっぷり食べるスープ」 890円(税込み) ※TO限定、一部店舗限定

「長崎ちゃんぽん」 637円(税込み)

盛り付け再現のフィルム式 テイクアウト比率は3倍に

同店のTO比率はコロナ禍以前と比較し、約3倍の24.5%に伸びた。郊外店舗の例では、TOの「長崎ちゃんぽん」は一日30食以上販売し、TO比率が50%を超える店もあるという。ドライブスルーも好調で、コロナ禍前から4倍に伸びた。TOの「長崎ちゃんぽん」は、麺と具をのせたフィルムを外してスープに入れるスタイルで、店と同じ盛り付けを再現できる。

ギョウザをスープに投入して食べる新メニュー「ぎょうざたっぷり食べるスープ」は、TO麺商品のあり方を変えるポテンシャルを秘めた、珠玉のメニューだ。

提供方法:「麺・具」「スープ」のフィルム2層式

調理:不要

持ち帰りやすさ:★★★★☆

●麺屋武蔵

「味玉ら~麺」 1,000円(税込み)

「どうしても食べたい!」というファンが大満足

店舗での「上質のラーメン体験」を心掛ける同店にとって当初、TO販売は気が進まない窮余の策だったようだ。「4月中旬から急遽始めることにした。どの店もTOを始めたので一時、容器が手に入らず、毎週違う容器を使ってしのいでいた」と、矢都木二郎店主は明かす。TOの売れ行きは各店によって大きく差があり、「芝浦店の販売数は一日20~30食だが、新宿本店は5~6食程度。神田店などは、ほとんど出ません(苦笑)」。同店ではデリバリー展開もしており、「芝浦店、新宿本店は比較的好調で、一日50~60食は出る」が、コロナ禍以前の同店の一日集客数は350~400人。「4~5月は一日100人来店すればいい方だった。厳しいですよ」と、矢都木店主は言う。

TO販売は、「麺がくっ付く、伸びるなど、改善すべき点が多い」というのが矢都木店主の実感だが、それでも「『どうしても武蔵のラーメンが今、食べたい』というお客さまには喜んでもらえている」。店に愛を持つ固定ファンが楽しむ、というのが、TOラーメンの正しいあり方なのかもしれない。

提供方法:「麺・具」「スープ」の中皿2層式

調理:不要

持ち帰りやすさ:★★★★☆

●福しん

「あじたまラーメン」 500円(税込み)

そのまま持ち帰るワクワク感

20年以上前からTO販売を実施。TOの売上げ比率は10%だったが、コロナ禍で1.5~2倍に。容器に蓋をするだけの昔ながらのTO容器だが、そのまま持ち帰る点が逆にワクワク感を喚起する。ランチで購入し、オフィスで食べるお客が多いという。

提供方法:蓋付き容器

調理:不要

持ち帰りやすさ:★★★☆☆

●ど・みそ 八丁堀店

所在地=東京都中央区八丁堀3-9-6

「特製みそこってりらーめん」 930円(税込み)

しっかり絡む濃いスープはTO向き

蓋付き容器で、そのままTOするスタイル。セパレート容器よりもシンプルなこのタイプの方が、蓋を開けたときに気分がアガる。同店のような濃い味噌ラーメンは、持ち帰りで麺が多少伸びても、スープが絡んでおいしく食べられ、TO向きといえそうだ。

提供方法:蓋付き容器

調理:不要

持ち帰りやすさ:★★☆☆☆

●東京豚骨拉麺ばんから

「ハナケン オンラインショップ」で販売 http://shop.hanaken.co.jp/

「お店のまんま角煮ばんから 2食入り」2,000円(税込み、送料別)

そのまま瞬間凍結!?これぞ未来型ラーメン

盛り付けられた状態で真空パックに入った冷凍ラーメン。丼にコロンと入れてレンジ調理すると、店で提供されるのと寸分違わない見ためで出来上がるのが面白い。味のレベルも高いが、「出来上がりが見たい」と興味をそそらせる点も秀逸だ。

提供方法:具、麺、スープが盛り付けされた状態で冷凍

調理:電子レンジ(500w)で14分

持ち帰りやすさ:-

●ラーメン二郎 環七一之江店

所在地=東京都江戸川区一之江8-3-4

「お持ち帰りラーメン(小)」 700円(税込み)

「このまま持って帰れ」の”漢”っぷりが際立つ

熱烈な信者を有する「ラーメン二郎」でも、TO販売を展開。店によっては以前から、持参した鍋にスープを入れてもらい、袋入り麺とともに持ち帰る、通称「鍋二郎」のTO販売も行っている。密閉容器や、麺とスープをセパレートする工夫などすべてスルーし、「うまいから持って帰れや」といった風情のこの潔いスタイルは、あっぱれだ。

提供方法:「茹でた麺」「スープ」「モヤシ」各袋入り

調理:必要

持ち帰りやすさ:★★★★★

●麺屋Hulu-lu

所在地=東京都豊島区池袋2-60-7

「ラーメンバーガー(スープ付き)」 1,250円(税込み)

ライトに楽しめる手づかみラーメン

「スープが冷める」「麺が伸びる」といったTOラーメンの難点もバーガーならすべて解決。豚骨の味が染みた焼きラーメンでチャーシューを挟み、ラーメンの味わいを再現した。ライトに楽しめる点はラーメンを超える魅力。

提供方法:そのまま

調理:不要

持ち帰りやすさ:★★★★★

●蒙古タンメン中本

「蒙古タンメン」 820円(税込み)

実力あるスープがTO麺の難点を補う

「スープ、具」と「麺」のセパレートタイプは少し珍しい。具材がスープと一体化し、麺を入れて食べると味わい深い。同店ならではのインパクトある激辛スープの実力で、経時変化もあまり気にならず、その魅力を十分堪能できる。

提供方法:「スープ・具」「麺」の中皿2層式

調理:不要

持ち帰りやすさ:★★★★☆

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