注目のNEWサービス:CAN EAT アレルギー情報作成を代行 メニュー表記載で客層拡大

2021.06.07 508号 07面
原材料表示ラベルをスマホで撮影してデータを送るだけで、アレルギー表を作成

原材料表示ラベルをスマホで撮影してデータを送るだけで、アレルギー表を作成

招待状に2次元コードを印刷、配布することで、食べられるもの、食べられないものを細かくヒアリングし対応できる

招待状に2次元コードを印刷、配布することで、食べられるもの、食べられないものを細かくヒアリングし対応できる

 ◇外食で5,000億円市場創出の可能性!

 アレルギーがある子どもを持つ世帯は一般の世帯と比較して、食費が月額2万8000円ほど少ない。外食、惣菜などの利用が制限され、ほとんどの食事を手作りにせざるを得ないためだ。そうした世帯は、必ずしも食生活の質において満足しているわけではない。「外食を楽しみたいが、アレルギーが心配で行けない」というのが実情だ。アレルギーを心配する世帯が外食を気軽に利用できるようになれば、その市場規模は5270億円とも試算(CAN EAT調べ)されている。

 ●気軽に選ばれる店舗に

 CAN EAT(キャンイート)の主な商材は、「アレルギー表作成代行サービス」「アレルギーヒアリングシステム」。「アレルギー表作成代行」は、加工食品の原材料表示ラベルをスマホなどで撮影し、同社にデータを送付するだけで、特定原材料7品目および準特定原材料を含む28品目の使用の有無と、工場でのコンタミの可能性などといった注意事項を一覧表として作成するサービスだ。

 食品表示を正確に読み解くには専門的な知識と膨大な労力が必要だ。しかし、同社のサービスを活用すれば独自システムと専門スタッフのダブルチェックの対応をアウトソーシングできる。また、加工食品メーカーへの問い合わせ代行のオプションもある。特定原材料7品目の基本料金は年額5万5000円。「製造工場では○○を含む製品を生産しています」などといった欄外注意喚起がある加工食品については、1品当たり問い合わせ代行550円のオプションが付く。28品目は年額9万9000円で、欄外注意喚起あり食品の問い合わせ代行は1品当たり660円(※加工品数が年間600品を超える場合は別途見積もり)。

 飲食店が同サービスを活用すると、アレルギーの子どもを持つ世帯が気軽に利用できる外食の有力な選択肢となるだろう。田ヶ原絵里CEOは「アレルギーを持つ人がいる世帯が外食を利用する場合は客単価が高く、リピート意向も高い」と語る。

 ●食の多様化へ対応図る

 「アレルギーヒアリングシステム」は、結婚式、宴会、修学旅行など集団会食のシーンで、招待状に印刷した2次元コードを介して出席者から食べられないもの、食べられるものをきめ細かく聞き取ることで、厨房・配膳の現場にその情報を事前に落とし込め、パーソナルな対応を可能にするシステムだ。価格は初期費用11万円、1イベントごとに5500円と月16回以上の婚礼などがある施設向けの月額8万8000円がある。どちらもアレルギーによる事故が発生した場合の損害賠償保険付き。食べられないものがあらかじめ分かることで、食品ロスの削減にもなる。また、同サービスは、アレルギーだけでなく、ヴィーガン、ハラールなど食の多様化にも対応している。

 幅広い年齢層にアレルギーが近年、増加しており、飲食店でもその対応の必要性が増している。同社では代理店を募集中だ。

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